薬剤師資格ない職員、患者に3年間薬を調剤…「近隣に薬局なく」

北海道旭川市東旭川町の愛生病院(60床)で2016年9月から約3年にわたり、薬剤師の資格のない職員が、院内薬局で患者の薬を調剤していたことがわかった。薬剤師法は医師が直接処方する場合を除き、薬剤師以外の調剤を禁じており、同市保健所は今年9月、行政指導した。
厚生労働省は「院内薬局で無資格者の調剤事例は聞いたことがない」としている。職員が調剤した診療報酬は約150万円で、同省北海道厚生局は22日にも、報酬の不正請求にあたるとみて同病院を指導する。
同病院を運営する社会医療法人元生会(旭川市)によると、無資格での調剤は少なくとも16年9月~今年7月、延べ279人の患者に対して行われていた。これまで健康への影響は確認されていないという。
同病院には常勤とパートの薬剤師計2人が在籍しているが、毎月第1、3土曜日は2人とも休みで不在だった。本来は外部の調剤薬局で調剤しなければならないが、同病院は「近隣に薬局がなく患者の便宜を図るため、職員が調剤してしまった」と説明している。
同病院から今年7月、元生会に報告があり発覚した。同月以降は薬剤師の不在を解消している。元生会の森山領理事長は「患者に対して深くおわびする。今後は適切に対応していきたい」としている。