クロツラヘラサギを絶滅から守れ! 山口で国際シンポ開催

東アジアに生息する絶滅危惧種の渡り鳥、クロツラヘラサギの生態や保護の現状などを話し合う「国際シンポジウムきらら浜」が23~24日、山口市阿知須の宇部72アジススパホテルで開かれる。【祝部幹雄】
クロツラヘラサギは黒い顔とへら状の細長いくちばしが特徴的なトキ科の鳥。朝鮮半島や中国の黄海沿岸などで繁殖し、台湾や香港、日本で越冬する。
干潟開発などの影響で、1980年代には東アジア全体で300羽以下に減少、危機的な状況に陥った。国境を越えた保護運動の結果、今年1月には4000羽を超える状態にまで回復した。
とはいえ、くちばしを水中で左右に振って餌を捕まえるため、干潟に放置された釣り糸がからまったり、釣り針が翼や足に刺さったりして負傷、死亡する場合もある。
こうしたクロツラヘラサギを長期療養、保護しようと、山口市阿知須の県立きらら浜自然観察公園に昨年11月、国内初の「保護・リハビリセンター」が開所された。まだ保護・収容された例はないが、収容された傷病鳥がストレスを感じないように朝鮮大学校(東京都)から借り受けた2羽をセンターのケージ内で飼育中だ。
シンポジウム初日の23日午前10時半~午後5時は、専門家が北朝鮮や韓国、台湾、香港での研究で分かった各生態などを報告。24日午前9時~11時半には、各地の保護運動について紹介する。
自然観察公園園長で「NPO法人野鳥やまぐち」の原田量介理事は「4000羽以上に回復してきたとはいえ、まだまだ注意が必要。今後、私たちがどう付き合っていかないといけないか、考えるきっかけにしたい」と参加を呼びかける。資料代1000円。問い合わせは自然観察公園(0836・66・2030)。