松阪牛「優秀賞1席」は1頭2600万円 85歳の育て親、初の栄冠に感無量

特産松阪牛の品評会「第70回松阪肉牛共進会」が24日、松阪市伊勢寺町の松阪農業公園ベルファームで開かれた。グランプリの「優秀賞1席」には大紀町打見の西村節生さん(85)が育てた「いつこ」が選ばれ、続いて開かれた「せり市」で津市の精肉店「朝日屋」が2600万円で競り落とした。
特産松阪牛は、兵庫県産の子牛を松阪周辺で900日以上肥育した牛。共進会には予選を勝ち抜いた50頭が出場し、バランスがとれた体格をしているか▽尻やもも、肩、胸などの肉が張っているか▽体つきがなめらかで毛が柔らかいか――などの観点で審査された。
いつこは2016年2月生まれ。西村さんが購入した時は体が小さく、周囲の評価は低かったが、「胸の張り方が楽しみな牛だと思った」。餌を同量ずつ毎日継続して食べさせるよう心がけてきたという。肥育歴50年超での初の栄冠に「松阪の1席は日本一ということ。夢の存在で、死ぬまでに取らせてほしいと願っていた」と感無量の表情だった。
朝日屋の香田佳永社長は「全体的にバランスのとれた良い牛だと思った。生産者にはお世話になっており、高額で落札した」と話した。12月12日からの同店の「名牛まつり」で通常価格で販売する。【安藤大介】