「忍たま、これから尼崎市のために」原画活用などで原作者と市が協定

人気アニメ「忍たま乱太郎」原作者で、兵庫県尼崎市在住の漫画家、尼子騒兵衛さんと同市が26日、アニメの原作となった連載漫画「落第忍者乱太郎」の原画やアニメのセル画などの保存や活用に向け、関係資料の整理などに取り組む協定を締結した。今後、市が一括して寄贈や寄託を受け、展覧会などで公開するという。尼子さんは今年1月に脳梗塞(こうそく)で倒れ、33年間続いた連載も来月で幕を閉じる。「資料の管理が難しくなったのできちんと保管してもらえるとありがたい。尼崎城に忍者道具を展示し、訪れる人に楽しんでほしい」と期待している。【近藤諭】
人気アニメ「忍たま乱太郎」33年間続いた連載も12月で幕
「落第忍者乱太郎」は、忍者一家に生まれた乱太郎が忍術学園に入学し、仲間とともに一流忍者を目指す物語。1986年に朝日小学生新聞で連載が始まり、93年からは「忍たま乱太郎」としてNHKでアニメ放送がスタートした。64巻までの単行本の累計発行部数は935万部で、今月30日に発売される65巻で完結する。「猪名寺乱太郎」など登場人物に尼崎の地名を用いており、全国のファンが尼崎を「巡礼」する現象も起きている。
長年の連載や放映で使われた原画や資料はマンションなどに置いていたが、「保管状態が悪く、劣化していくのが心配だった」(尼子さん)。病気を契機に尼子さんと市が協定を結ぶことにした。
協定では、漫画の原画や絵コンテ、アニメのセル画、劇場版映画の台本に加え、尼子さんが収集した手裏剣やくないなどの忍者用具コレクションなど、膨大な資料を市総合文化センターにいったん保管し、市が資料のリストを作成する。その後改めて寄贈や寄託の協定を結んだ上で一般公開するという。
稲村和美市長は「しっかり管理、保存し、多くの市民に見ていただきたい。尼崎を訪れるインバウンド(訪日外国人)向けにも活用したい」などと話していた。