知名度アップへ、アタック――。福井を舞台にした青春スポーツ小説「2.43 清陰(せいいん)高校男子バレー部」(壁井ユカコさん著、集英社刊)と協力して、福井県が観光地や食の魅力アピールに乗り出す。インターネット上の特設サイトで福井に特化した壁井さんの書き下ろし作を12月中旬から掲載していくほか、作品に登場する観光地や食も紹介し、若者らの誘客を狙う。【大森治幸】
高校男子バレーの全国大会で使われるネットの高さ(2メートル43センチ)にちなんだタイトルの小説は2012年6月、集英社のWEB文芸サイトで連載が始まった。
主人公は、圧倒的な実力と情熱はあるものの人間関係が苦手な天才セッター・灰島公誓(きみちか)と、ずば抜けた身体能力の持ち主ながらプレッシャーに弱い黒羽祐仁(ゆに)。
この二人が中心となって清陰高校が弱小チームの殻を破り、全国大会を目指すストーリーが描かれる。舞台は福井で、作中に出てくる福井弁は壁井さんの夫=福井市出身=の助言があるという。
本格派の熱い青春バレー小説は読者の反響を呼び、単行本・文庫本化したシリーズは累計17万部超。また、詳細は未発表だが地上波によるアニメ化も決まっている。
そんな人気作を通して福井に親しみを持ってもらおうと、県は昨秋から、書き下ろしの執筆を壁井さん側に依頼。壁井さんも快諾し、バレーコートを離れた主人公たちの日常を描いたオリジナルのショートストーリー計3作を執筆してもらえることになった。
3作は特設サイト「遊びに来ての! 福井県×2.43」で12月中旬から公開していく。サイトでは作品に登場する観光地なども紹介する予定だ。
県ブランド課は「書き下ろしはファンにとっても県民の皆さんにとっても必読の作になるはずだ。読者が実際に福井に足を運んでくれたらうれしい」と期待している。
このほか、来年3月には、福井の風景と「2.43」のキャラクターを組み合わせたポスターの掲示やしおりの配布を全国の書店約1000店で予定している。特設サイト。