東日本大震災の大津波に耐えたことで知られる岩手県陸前高田市の「奇跡の一本松」のクローン苗木1本を、名古屋市が譲り受けることになった。陸前高田市によると、他の自治体に苗木を譲渡するのは初めてという。植樹は来秋の予定。
約7万本の松があった高田松原で津波に耐えた唯一の木として、復興のシンボルとなった一本松。根が弱り枯れたため、今はレプリカで再現されている。民間企業などが、枯れる前の枝を接ぎ木してクローン苗木を育てたが、成長したのは7本だけだ。
名古屋市は震災発生翌月の2011年4月から、陸前高田市に職員の派遣を続けている。14年には友好都市協定を結んだ。同市の担当者は「名古屋と今後も、つながっていたいという気持ちを込めて譲渡する」と話した。植樹場所は、東山動植物園を軸に調整している。
河村たかし市長は、報道陣の取材に「友情のしるしとして大変良いこと。1000年先まで大事にしたい」と話した。【野村阿悠子】