元カノが子宮頸がんになった過去……ホリエモンがハヤカワ五味と語る「予防医療と検診の必要性」

9月24日、東京都港区のDMM本社で、一般社団法人予防医療普及協会「予防医療オンラインサロンYOBO-LABO」の会員限定トークイベントが子宮頸がんの予防と検診をテーマに開催された。

協会の理事を務めるホリエモンこと堀江貴文氏と、女性ファッションデザイナーで実業家の株式会社ウツワ代表取締役社長ハヤカワ五味氏が対談。子宮頸がん検診でがんの前段階である「中等度異形成」の診断を受けた経験があると明かすハヤカワ氏と、以前付き合っていた彼女が子宮頸がんと診断されたと話す堀江氏が、予防と検診の必要性について考えた。

堀江氏はインターネットが普及し始めた黎明(れいめい)期に、いち早くWebサイト制作・管理運営を行う会社を興して注目を集め、その後も宇宙事業や予防医療の普及など世間がまだ注目していない領域にビジネスの可能性を見いだしてきた。

一方のハヤカワ氏は18歳のときに「課題解決型アパレルブランド」を運営する株式会社ウツワを立ち上げ、女子大生経営者として注目されてきた。大学入学後に「胸が小さい人向けのかわいいブラがない」という問題意識から潜在的な需要を察知し、小さい胸を「シンデレラバスト」と呼ぶ、華奢(きゃしゃ)な女性向けのランジェリーブランド「feast」をヒットさせたのだ。そしてハヤカワ氏は現在、日本の性教育の現状に課題を感じていて、生理日のトラッキングと生理用品の購入までを一元的にできるサービスilluminateをLINE上のアプリとして展開している。

見えないニーズを掘り起こし革新的なビジネスモデルを築いてきた異端の起業家2人が今、最も注目しているのが「予防医療」の分野だ。社会課題を解決し、将来的な顧客をどのように育てていく術があるのか、2人の起業家の対談からヒントを得たい。前編は防げる病である子宮頸がんや大腸がんの現状について思うところを語ってもらった。

なぜ検査に行かない人が多いのか
ハヤカワ: 今回、予防医療普及協会のトークショーに参加できてよかったです。予防医療は、私も今、最も注目しているジャンルです。

堀江: 予防医療は話題になってきていると思います。僕らは少額のオンラインサロンの会員費や、検査キットの販売、本の印税などで細々(ほそぼそ)とやっています。製薬企業の協賛などを集めると、癒着じゃないかといわれることがありますから。

ハヤカワ: その辺りが難しいですよね。私は子宮頸がんにこの1年ほど注目をしています。どうしても子宮頸がんワクチンに対して、風向きが悪いというか。

堀江: 風向きが悪いのは、日本だけですけどね。

ハヤカワ: そうですよね。その点も含めて、ワクチンだけを推奨するのは難しいなと思っています。個人的には推奨したいと思っていますが、せめて子宮頸がんの検査に行ってほしい気持ちがありますね。

堀江: 僕は検査をしたことがないですけど、検査は精神的に大変ではないですか。

ハヤカワ: 確かに大変ではあります。でも私自身は一度、子宮頸がんの検診で引っかかって、精密検査をしたことがあります。(がんの前段階である)「中等度異形成」と診断されましたが、経過観察で今は異常なしに戻りました。

検査に対して抵抗がある方はいると思います。子宮頸がんは基本的にがん化する前に見つかるので、女性の中には「がんが見つかるのが怖い」という理由で検査に行かない人もいるんですよ。

堀江: 女性の検診にかかわらず、検査で病気の疑いがあるのに診察に行かない人はいます。例えばうちのおじいちゃん。大腸がんで亡くなりましたが、便潜血検査で陽性が出て、しかもがんサバイバーなのに病院に行きませんでした。

ハヤカワ: そうだったんですね。

堀江: そうなんです。70歳くらいのときに膀胱がんになったんですよ。膀胱を全摘出して、人工膀胱になっていました。さすがにがんサバイバーなので、家族は毎年「検査には行け」と言いますよね。本人はあまり気にしていませんでしたが。それで検査に行って、便潜血検査で陽性が出たのに、精密検査を受けに行かないんですよ。

ハヤカワ: 結果が出ているのに。

堀江: 大腸がんも子宮頸がんと一緒です。ポリープができて、ポリープががん化していきます。

ハヤカワ: がんの手前で見つけられるということですか。

堀江: そう。大腸内視鏡検査を受けて、その場でポリープが見つかったら日帰り検査で切って、その日だけお酒が飲めないくらいで治療は終わります。まったく痛くもないですよ。便潜血検査は検便です。普通の健康診断にもあるので、やっている人は多いでしょう。ところが、陽性が出ても病院に行かない人が結構います。

ハヤカワ: どうしたらいいですかね。

堀江: 同い年の友達とたまたま飲んでいる時に、僕が予防医療の活動を始めたことを話したら、友達は「検査に行ってみようかな」と思ったらしいです。それで検査を受けたら大腸がんが見つかりました。

最初ステージ3だと言われて、緊急手術みたいになって腹腔鏡手術という大掛かりな手術をしました。皮1枚でステージ1でした。彼は5年間で再発しなければいいと言われています。それから3年くらい経っているので、あと2年くらいですね。おじいちゃんもそうでしたが、大腸がんはそのままにしていると肝臓や肺に転移しやすいんですよ。

ハヤカワ: がんはその場所だけでおさまるわけじゃないんですね。転移は怖いです。

堀江: 肺に転移して、その後、脳に転移することもあります。おじいちゃんは見つかったときには既に手遅れでした。大腸がんが肺に転移していて、大腸は治ったけれども、肺がんが悪化して、その後2年くらいで亡くなりました。

「病院に行かない問題」では、さっきハヤカワさんが話していたように、「怖い」と言う人が結構多いですよ。見つかるのが怖い。

ハヤカワ: だからこそ見つかっても大丈夫というか、むしろ見つかることで、少なくとも子宮頸がんに関しては対策のやりようがあると伝えたいですね。

昔付き合っていた彼女が子宮頸がんに
堀江: 僕はこの子宮頸がんキャンペーンを始める前から、子宮頸がんになったことがある人に何人か会っているんですよ。

ハヤカワ: 結構いますよね。私も友達に摘出した子がいます。

堀江: 実は、昔付き合っていた彼女が子宮頸がんになりました。だけど、僕はその時まだ20代だったので知識もなく、「お前、がんになったの」と言うだけで、何も分かりませんでした。

ハヤカワ:びっくりしたんですか。

堀江: びっくりしたのではなくて、うそだろうと思いました。今みたいにネット上にもそういう情報は載っていないし。男性だからというのもあって、全然知らないわけですよ。誰も教えてくれないし。その状況で「がんになりました」って言われて、「えー、うそでしょ」と最初はなります。

ハヤカワ: 若年層とがんは、あまりつながらないですよね。

堀江: 彼女が22歳か23歳くらいの時でした。

ハヤカワ: でも、子宮頸がんにはなる可能性があります。そういう知識がないということですよね。

堀江: 彼女は摘出じゃなくて、円錐切除をしていました。

ハヤカワ: 子宮頸部の組織を円錐状に切る手術ですね。

堀江: もう一つ分からなかったのは、「私、子宮頸がんなんです」と言っていたことが、ハヤカワさんと同じようにまだがんになっていない状態だったことですね。

ハヤカワ: 中等度異形成とか。

堀江: 中等度異形成か、軽度異形成の状態だったんですよ。だから会うたびに話が変わる。「私、がんじゃなかったみたいなんですよ」と言ったと思ったら、次に会った時には「またがんになりました」と言われて。異形成は前がん病変といって、がんになっていない状態で時間の経過と共に自然に、病状が進行したりしますが、そのことを彼女はたぶん理解していなかったんですよ。

ハヤカワ: がんだと思っているということですか。

堀江: そう。お医者さんはきちんと説明していると思うけども、難しすぎて分からない人が結構いる。たぶん、日本人の半分くらいの人は理解ができないと思う。

ハヤカワ: 私の子宮頸がんの話で言うと、私が引っかかったウイルスはワクチンの対象外でした。ヒトパピローマウイルス(HPV)による感染症が子宮頸がんに進行しますが、HPVにもインフルエンザのA型のようにいくつか型があるんです。その中のレアなウイルスに感染しました。

堀江: (HPVの悪性度の高いものから9種類のワクチンが混合された)9価ワクチンでも防げないのですか。

ハヤカワ: 説明を聞いた感じだとそのはずです。

堀江: マイナーな型のウイルスですね。

ハヤカワ: そうですね。だから「ワクチンを打っていたら大丈夫」ではなく、定期的に検査した方がいいということをその時に初めて知りました。それ以降、検査の重要性や、知識の必要性を感じていますね。

ワクチン定期接種の接種率をあげることが「唯一の解」
堀江: 医療の問題は複雑ですよね。複雑なことでも説明すれば分かると正統派の人は言いますけど、どうですかね。僕はTwitterのクソリプをすごく受けていて、気付いたことがあります。Twitterって140文字しか書けないでしょう。僕は連ツイとか、長文を書くのがいやだから、シンプルに書きたいわけです。

ハヤカワ: なるべくシンプルに。

堀江: 余計なことを書きたくないからシンプルに書くと、文脈や行間が読めない人が多いのです。もっと言うとそれ以前の問題で、前提となる知識とか教養がないので、僕が何を言っているのか理解できていない人がいます。だけど、理解できていないと言いたくないから、攻撃的になったり、訳の分からないリプをどんどん返してきたり、クソリプをそのまま返してきたりするんですね。

どうしてだろうと考えたら、国語力がない人が相当多いのかなと思いました。しかも国語力がないことを恥ずかしいと思っているから、国語力があって理解しているふりをする。僕が話していることやツイートを全然理解できていないのに、分かったようなふりをする人がわりといます。半分とまでは言わないけど、Twitterとかのクソリプを見ていると、3、4割はいる感じがします。だから、子宮頸がんの問題も、いくら説明してもたぶん分からないと思いますよ。

ハヤカワ: 子宮頸がんは検査も複雑です。国が実施する検査以外だと、子宮頸がんの検診は初診料などを含めると5000円くらいかかります。そうすると、いつ検診があるのかを追いかけられない人だと、より検査のハードルが上がるのかなと感じていますね。

堀江: そうなんですよ。だからこそ定期接種の接種率をあげることが必要です。僕はたぶん、それが唯一の解だと思っています。

ハヤカワ: 全員一律でということですか。

堀江: 小学校や中学校に通っていない人のフォローは難しいけど、それでも9割以上の人たちが小・中学校に通っているわけだから、その既存のシステムに組み込むのが一番簡単ですね。

ハヤカワ: 世界では近い将来、子宮頸がんがほぼなくなるめどがついているところもあります。

堀江: オーストラリアだと2028年までにHPVは撲滅できる可能性があるという報告が上がっています。

政治家はワクチン反対派が多い
堀江: ただ、日本ではいくらがんばってキャンペーンをしたところで変わらないので、僕の最終的な結論は政治家に働きかけることだと思っています。

予防医療普及協会では、前回の参議院選挙の全候補者に、HPVワクチンの定期接種、積極的勧奨の再開についてどう思われますかというアンケートをとりました。だけど、意外と反対の人が多くて。共産党は全員反対でした。

ハヤカワ: それは党として理由があるのですか。

堀江: 共産党はそうですね。要は、ゼロリスク症候群です。

ハヤカワ: 確かに何もしない方が、ゼロリスクではありますからね。でもどうなんだろうという気はします。

堀江: 議員にとっては、選挙に受かることを最適化した場合に、HPVの積極的勧奨の再開について賛成をしても、おそらく票につながらない面はあると思います。

ハヤカワ: むしろ賛成するとデメリットの方が大きいですよね。反対派からバッシングを受けるリスクもありますから。

堀江: 僕は反対派の人たちはノイジーマイノリティーだと思っています。ほとんどの人たちは、どっちが正しいのだろうと思っている。日和見な人たち、サイレントマジョリティーはそうでしょう。だけど、ノイジーマイノリティーの力があまりにも強い。彼らはすごく積極的なので。

ハヤカワ: 電凸(電話で問い合わせる行為)とか当たり前になってきていますよね。脅迫まがいのこととか起きかねないです。

堀江: しかも、アンチワクチン派って、めちゃくちゃカルト化しているんですよ。よく思春期症候群とか言われたりするけれども、ホルモンバランスが崩れたりとかいろいろなことがあって。

ハヤカワ: ワクチンを打ったことで。

堀江: いや、打った子たちも打っていない子たちも。昔からそういうことがあるらしいです。小児科の領域ではわりと当たり前で、体の震えがとまらないとか、そういう原因不明の病気になるそうです。治療法もなかなかなくて、精神科のセラピーで結構治ったりするらしいですけど。

ハヤカワ: そうなんですか。

堀江: 精神的な面はホルモンバランスが関係しますよね。生理のことについて僕ら男性はあまり知らないので、若い頃、きのうまでニコニコしていた彼女が何で突然怒りっぽくなるのか、意味が分からなかったですね。

ハヤカワ: そうですね。ヒステリーという言葉の由来はギリシャ語の”子宮”です。それくらいホルモンバランスとヒステリーを起こすことには関連があると考えられてきましたし、そういった事実もあります。

堀江: 思春期になると、生理が始まって、いろいろなことがあってセンシティブになった人たちのなかで、そういった症状が出るケースがあるんですね。それを子宮頸がんワクチンのせいにされた部分があって。

ハヤカワ: ワクチンを打つタイミングも、それくらいの時期ですよね。

堀江: だからワクチンを原因にしたかった。これは別に日本だけで起きた問題ではなくて、世界中で反ワクチンというのはそういった形で起きているんです。それがどうなったかというと、その後セラピーを受けて治った人も結構います。

ハヤカワ: それは国内においてもですか。

堀江: そう。治った人はいます。治った人が被害者の会に参加していたけれども、治ったと言えない。

ハヤカワ: 治ったと言うとちょっとざわっとしますよね。

堀江: いや、それを言ったら迫害される。

ハヤカワ: 迫害される!

堀江: 迫害されるから出られない。だからすごく分断された世界だと思いますね。多くの人たちはおそらく、自分の言説と近い人たちしかフォローしていないから、世界が完全に分断している。精神的なボーダーは、もともと僕たちの頭の中で作ったものですから。

政治家と向き合う必要性
ハヤカワ: 私個人としてはワクチンは打つべきだと思っていますが、アンチもいるなかでどうやったら変わることができるのか気になっています。ちょうど私たちは、反ワクチン派が増え、積極的勧奨ではなくなって、打たない方がいいという空気になった世代だったんですよ。たぶん同世代で打っている人は肌感覚で言うと10%くらいかなと。

堀江: 現在の日本全体での接種率だと、1%ですね。

ハヤカワ: そんなに低いんですね。私はワクチンを打っていなくて、実際に子宮頸がんに引っかかって、たまたま検査に行ったからよかったですけど。同じような人も多いなかで、この先どうやって子宮頸がんを減らすために駒を進めればいいのかなと思っています。

堀江: 僕はITの仕事をしていたので、政治と関わりがなかったんですね。政治と関わらなくても仕事ができるから、別に必要ないと思っていたのだけど、宇宙事業を始めて変わってきましたね。

ハヤカワ: 宇宙事業はロビイングが必要になるんですね。

堀江: 予防医療普及協会もそうです。活動を始めて、僕たちは政治家に向き合っていないなと初めて思ったんですよ。政治家が見ている世界はすごく分断されていて、僕たちのことなんて見ていないです。

ハヤカワ: どこを見ているんですか。

堀江: 陳情にくる人とか、支持者。積極的にアプローチをしてくる人を見ているんですよ、彼らは。そういう人しか見えていない。その人達をさばくだけでも大変なんですよ。

ハヤカワ: さっきの話で言うと、ノイジーマイノリティーの方がアプローチをするわけですね。

堀江: 彼らはすごくエキサイトしています。だけど、サイレントマジョリティーの人たちはもちろん声を上げません。だから僕たちも、相当アクティビストになっていかないとたぶんダメですね。政治家に対して積極的にレクチャーをして、「日本だけおかしいことになっているけど大丈夫ですか」と言わなきゃいけない。

本当に10年後、日本だけが子宮頸がんの罹患率が高いみたいな話になると、国際的にまずいことになるんですよ。汚染国みたいな扱いになる。積極的勧奨を再開しない問題についても、国際学会では「日本は壮大な人体実験をやっている」と言われています。

ハヤカワ: それは、例えば国連とかですか。

堀江: WHO(世界保健機関)からも名指しで日本の現状を批判されています。

ハヤカワ: その点で社会問題化しないといけないですね。

堀江: 社会問題化はマスコミがしなきゃいけないんだけど、最初はマスコミが反ワクチンを推進していたから。

ハヤカワ: それで変わってしまった部分が大きいですよね。

堀江: だからマスコミを変えるのもひとつの手だけど、ここがまた問題で、マスコミの力が相対的に落ちてきているんですよね。

ハヤカワ: 確かに反ワクチンが広がった時に比べると、あきらかに落ちていますね。

堀江: そう。だから、ソーシャルメディアの力が実は強い。

ハヤカワ: ソーシャルメディアだと、アンチ系の声が大きくなりやすかったりしませんか。

堀江: Twitterはそうだけど、ユーチューバーはおそらくサイレントマジョリティーだと思うんですよ。YouTubeでそういう言説を言っているのは山本太郎ぐらいだと思う。でも山本太郎の力は強いな、結構。

ハヤカワ: 強いですか。

堀江: その辺の人たちにとっては結構強いよ。

ハヤカワ: Twitterだと反対派の意見が聞こえてきやすい印象があるんですけど、もしかしたらYouTubeとかに活路が見いだせるかもしれないということですか。

堀江: もしかすると、左翼系の野党を説得するほうが効果があるかもしれない。

ハヤカワ: なるほど。可能性はありますね。

堀江: そういう問題は揚げ足を取られたくないと思うんですよ。ただ、左派の人たちは反ワクチンが多い。

ハヤカワ: 多い印象はありますね。実際応援している層がどういう層かというとまた難しいですね。

堀江: ここにまたさっきの内ゲバ問題があります。僕は瀬戸内寂聴さんと対談したことがあって、その時に原発の問題で議論しました。寂聴さんはわりと左派の人たちとつるんでいて反原発派なんですよね。僕が自分の考えを話したら「堀江くんの言っていることも分かる。だけど、今更、私は考え方を変えることができない」と言われました。なぜなら仲間外れになるからです。

ハヤカワ: 所属しているからですね、集団に。

堀江: そう。その集団って、わりと内ゲバというか、集団から外れようとするとリンチにあうので。物理的にリンチにあうことはいまはないだろうけど。だから僕は、もっともっと政治家に対して声を上げていく必要があると思っているし、左派の政治家、野党の政治家を説得するのはいいんじゃないかなと思いますね。ここさえ説得できれば。

ハヤカワ: そこから広がっていく可能性が高いですね。

堀江: インセンティブがないのかな。でもね、僕は宇宙開発の方で積極的にロビイングしていて思ったのは、わりと当選1期目2期目くらいの政治家って(取り組む)ネタがないそうです。

ハヤカワ: 表明することがないって言いますよね。

堀江: そう。国会で何とか委員会とかにいるけど、そこで自分がプレゼンすることがないから困っている。

ハヤカワ: キャラ立ちしないみたいな。この選択肢があるというカードを提示して、それがその議員のキャラクターになっていったら、継続的に国会で取り上げていく可能性もありそうですよね。

堀江: それで議連とかにも入って活動していくと、徐々にマスコミにも取り上げられるようになるし。だからわりと当選回数が浅い、若い議員の人たちにレクチャーをするのは結構効くと思います。後編でもキャンペーンがうまくいくための具体的な方法を考えてみましょう。

(フリーライター田中圭太郎)

後編は関連記事「」