JALグループ最小機 JAC「サーブ340B」退役チャーターフライトに乗る 独特のエンジン音

JACからサーブ340B型機が退役するのにともない実施されたチャーターフライトに搭乗取材。距離感が近い座席、独特なエンジン音といった同機の特徴を感じつつ、同機とゆかりが深い鹿児島の離島上空を遊覧飛行しました。
2019年12月中の退役が予定されているJAC(日本エアコミューター)のターボプロップ機「サーブ(SAAB)340B」。これにともないジャルパックが実施した「JAC SAAB340B 退役チャーターツアー」で2019年12月1日(日)、メインイベントとなる「チャーターフライト」が行われました。
サーブ340B型機は、軍用機メーカーとしても知られるスウェーデンのサーブ社が製造したターボプロップ機です。客席数は36で、現在JALグループが保有する飛行機ではもっとも小型。JACでは1992(平成4)年に導入されて以来、地方路線をメインに、27年間活躍しました。
JAC1992便、JAC2019便として運航されたJACのサーブ340B型機(2019年12月1日、乗りものニュース編集部撮影)。
チャーターフライトは、同型機とゆかりが深いというトカラ列島・奄美諸島を遊覧しながら、鹿児島~徳之島空港間を往復するもの。便名はデビュー年と退役年にちなんで、往路がJAC1992便で、復路がJAC2019便です(管制上の便名は異なる)。
機内に乗り込むと、独特の座席配置が目に入ります。横1+2列と非対称的で、最後部は右列のみに3席。また最前列左側、CA(客室乗務員)との「お見合い席」は、ひざがぶつかりそうになるくらいの至近距離。こういったCAと乗客との距離感の近さも、サーブ340型機ならではのポイントといいます。

いよいよフライトです。乗り降りに使うハシゴは機内に収納する構造で、CAが手動で操作します。「手動に見えないようエレガントにしまう」のが腕の見せ所なのだそうです。
サーブ340B型機のエンジンはゼネラル・エレクトリック製で、ヘリコプター用のエンジンを飛行機用に改良したものといいます。飛行機ファンとして知られている東海ラジオの酒井弘明アナウンサーによると、エンジン音は独特の「ブイーン」といった音とのこと。ちなみに国産ターボプロップ機YS-11型機は「キーン」で、2018年に退役したボンバルディアDHC8-Q400型機は「ゴー」という音だそうです。
JAC「サーブ340B退役チャーターフライト」を担当した運航乗務員とCA(2019年12月1日、乗りものニュース編集部撮影)。
また、高い高度を飛ぶときに与圧を高く保つことができ、機内が地上に近い気圧なのもポイントといいます。機内照明は、新鋭機だとLEDが一般的ですが、サーブ340B型は蛍光灯です。
このチャーターフライト、往路の天気はおおむね快晴でした。機内からハート型の宝島といった離島を眺めながら遊覧飛行。復路は雨上がりのフライトとなり、天候などの関係で遊覧はなしになりましたが、機内から虹や、雲と夕日をバックにした桜島を見ることができました。
JACのサーブ340B型機は2019年12月4日(水)現在、2機が残っていますが、12月中旬に後継機であるATR-42型機がJACへ納入され次第、定期運航を終える予定です。なおJALグループでは、HAC(北海道エアシステム)でもサーブ340B型機を運航しています。