あおり運転に懲役刑、免許は即取り消し…道交法を改正へ

悪質な「あおり運転」が相次いでいることを受け、警察庁は6日、道路交通法を改正し、あおり運転に対する罰則を創設するとともに、違反者の運転免許を取り消す方針を固めた。自民党の交通安全対策特別委員会で同日、この方針を示した。同庁は悪質ドライバーの摘発を強化したい考えで、来年の通常国会への同法改正案の提出を目指している。
あおり運転は周囲の車両に急接近したり、進路を妨害したりする危険行為。警察庁は、道交法に「他の車の通行を妨害する目的で、一定の違反により交通の危険を生じさせる恐れのある行為」と位置づける方向で検討している。「一定の違反」については、現行法で規定されている▽車間距離保持義務▽急ブレーキ禁止▽進路変更禁止――などを想定。これらの違反を

執拗
( しつよう ) に繰り返すなどした場合に、要件となる「通行妨害目的」と捉えて摘発する。
現行法はあおり運転の定義がなく、警察は、主に道交法の車間距離保持義務違反や相手にけがをさせる恐れがあれば、暴行罪などを適用してあおり運転を摘発してきた。車間距離保持義務違反の罰則は、高速道で「3月以下の懲役または5万円以下の罰金」、一般道で「5万円以下の罰金」にとどまっている。警察庁は、新設の「あおり運転」行為には懲役刑を科し、量刑については、暴行罪の「2年以下の懲役もしくは30万円以下の罰金」より重くすることを含めて検討している。
さらに、あおり運転により、高速道や一般道で「他の車を停止させるなど、著しく交通の危険を生じさせた場合」は、道交法違反(酒酔い運転)の「5年以下の懲役または100万円以下の罰金」も参考に、より重い罰則を科す考えだ。捜査現場では、ドライブレコーダーや防犯カメラの映像を活用して立証する。
警察庁はまた、道交法施行令を改正し、行政処分も強化する方針。車間距離保持義務違反の違反点数は、高速道で2点、一般道で1点だが、あおり運転の違反点数は直ちに免許取り消しとなる15点以上(欠格期間1年以上)とする。