「研究成果」SNSで誇示=悪用の意図なく?―ウラン売買

ウラン鉱石から精製した粉末を販売したなどとして書類送検された東京都小金井市の男子高校生(17)。爆薬の無許可製造の疑いでも今年4月に書類送検されているが、いずれの事件でも人の殺傷などに悪用しようとした痕跡は確認されなかった。ある捜査関係者は「自分の(化学の)実力を誇示したいという心理が背景にあるのでは」と指摘する。
「イエローケーキ(ウラン精鉱)作ったから不良科学者の仲間入り」。男子高校生のものとみられるツイッターには、化学実験の様子や成果を写真付きで報告する投稿が並ぶ。自身の投稿に反応した相手には「イエローケーキを作った高校生はいるんでしょうか」などと誇らしげに問い掛けていた。
男子高校生は自ら精製した粉末をインターネットオークションで東京都や神奈川、愛知両県に住む人物に販売。高校の同級生にも渡していた。インターネット交流サイト(SNS)では化学に精通した人物らと交流し、そのうちの一人が、名古屋市の元男子大学生(20)だった。
高校生は調べに「元大学生が爆薬を製造していると聞き、自分もコレクションに加えたいと思った」と供述。実際、元大学生からツイッターなどを通じて爆薬の製造方法を習っていた。元大学生と同様にやりとりしていた少年らは複数おり、それぞれ摘発された。
捜査関係者は「化学に興味を持つ少年らがSNSでつながり、刺激し合っている」と状況を説明する。規制物質などがネットで比較的簡単に入手できるとした上で、「(少年らが)過激派組織などに利用されたら本当に怖い」と危機感を募らせる。