1500年代まで日光二荒山神社(栃木県日光市)の前身、日光権現社に奉納されたとされ、現在は福岡市博物館が所蔵する国宝の太刀「日光一文字」の写し(模作)が完成し、このほど二荒山神社に奉納された。写しは境内の神苑(しんえん)にある大国殿で来年5月まで展示される。
二荒山神社本殿の改修工事に合わせ、長野県無形文化財保持者の刀匠、宮入法広(のりひろ)さん(63)に製作を依頼した。元の太刀が鎌倉時代の完成時よりもやや短くなっていることから長さを数ミリ短く調整し、5年がかりで完成させた。
宮入さんは「刃文の表現につながる焼き入れが難しかったが、日光一文字の写しにふさわしい太刀ができた」と話した。
二荒山神社によると、日光一文字は二荒山神社にあったが、その後、北条早雲の手に渡った。豊臣秀吉の小田原城攻めの際、和睦を仲介した黒田孝高(官兵衛)の労をねぎらい北条氏直が官兵衛に贈ったとされている。【花野井誠】