2019年12月12日に宗谷地方北部でM4.4・震度5弱の地震が発生、その後も震度1が起きた。宗谷地方北部としては過去最大の揺れであった。付近にはM7.6の可能性あるサロベツ断層帯が走っている。過去の事例では福島県沖から北海道でM6クラス以上の地震へと繋がったケースも。
宗谷地方北部で過去最大の揺れを記録する地震
2019年12月12日01:09 M4.4 震度5弱 宗谷地方北部(深さ約7km)
2019年12月12日02:50 M2.4 震度1 宗谷地方北部(深さ約10km)
日本国内で震度5弱以上の揺れが観測されたのは08月04日の福島県沖M6.4・震度5弱 [1]以来4ヶ月ぶりで2019年としては今回が8回目。M5.0以下の規模で震度5弱以上を記録した地震としては01月26日の熊本県熊本地方M4.3・震度5弱 [2]以来となる。
今回の地震が発生した宗谷地方北部では1922年以降、36回しか有感地震を観測しておらず、これまでに最大の揺れだったのが2008年10月04日のM3.5・震度4であった。
地震の規模としては1997年にM4.9という地震が発生した事例があるが、この時は震源の深さが302kmと深かったため、強い揺れを伴った地震としては事実上、今回の地震は過去最大であったと考えて良いだろう。
宗谷地方北部が前回揺れたのは2018年03月28日のM3.0・震度2であった。
サロベツ断層帯方向に揺れ広がり、注視の必要性
気象庁は今回の宗谷地方北部M4.4・震度5弱発生を受け記者会見を実施、1週間程度の間、最大震度5弱程度の地震が起きるおそれがあるとして注意を呼びかけている。
資料によると震度4以上の推計震度は震源から西側に広がっており、今回の震源西側には南北にサロベツ断層帯が走っている。サロベツ断層帯はM7.6程度の地震が30年以内に4%以下の確率で発生すると予測されていることから、今回の地震による影響を当面の間、注視していく必要がある。
気象庁も留意事項として「今回の地震の周辺に存在する活断層等で大きな地震が発生する可能性は否定できないため、留意が必要」「今回の地震の周辺に存在する活断層で大きな地震が発生した場合には、周辺で震度6強以上の強い揺れになると予想されています」と述べている。
付近での過去事例とその後起きていた地震
今回の地震について解説した気象庁の資料では、付近及び周辺でこれまでに起きてきた地震がいくつか示されていた。
用いられていた6例について、その後の国内発震状況について追跡してみると、6例中4例でその後2ヶ月以内に北海道や千島列島、それにオホーツク海南部でのM6クラス以上に繋がっていた。
2009年09月の事例では1ヶ月後に千島列島でM5.9・震度1、2018年06月の際は2週間後にオホーツク海南部でM5.6・震度1。M7以上大地震が起きていたケースも複数あった。2008年12月の時は半月後に千島列島東方でM7.4・震度2が、そして2012年07月の例では1ヶ月後にオホーツク海南部でM7.3・震度3の地震がそれぞれ発生していたのである。
福島県沖からの北海道北部は1942年にも
しかし、今回の地震ではもうひとつ参考データとして知っておきたい点がある。
12月11日の夜に福島県沖でM5.2・震度3の地震 [3]が起きたばかりだが、この時の震源にごく近い場所が揺れた過去事例の際に、ひとつ気になる事例があったのだ。
1942年の福島県沖での地震後に宗谷地方北部のすぐ南側にあたる留萌地方中北部でM6.5・震度4という揺れが観測されていたのだ。
留萌地方中北部M6.5は震源が深かったことから今回の宗谷地方北部M4.4・震度5弱と同列に扱うことは出来ないが、類似点は他にもある。
宗谷地方北部での震度5弱が起きる直前とも言える12月12日00:46に胆振地方中東部でもM2.3・震度1の地震が発生したが、1942年のケースでも留萌地方中北部M6.5の1週間前に胆振地方中東部ではM5.1・震度3が記録されていたのである。
北海道ではその後、浦河沖M5.7・震度3や釧路沖M5.6・震度2、それに釧路地方中南部M5.0・震度2とM5からM6クラスの地震が相次いでいた。
※画像は気象庁より。
関連URL:【気象庁】令和元年12月12日01時09分頃の宗谷地方北部の地震について [4]
[1] https://jishin-news.com/archives/12872
[2] https://jishin-news.com/archives/12413
[3] https://jishin-news.com/archives/13418
[4] https://www.jma.go.jp/jma/press/1912/12a/201912120300.html