東京電力福島第1原発事故からの復興を目指す福島県大熊町は14日、2022年春に避難指示解除を目指す町中心部の整備計画案の住民説明会を、いわき市と郡山市で開催した。JR大野駅西側に町の顔として産業交流施設や商店などを整備し、その他に戸建て住宅用地や産業団地なども配置。視察などで町を訪れる人と、帰還町民や廃炉産業などに従事する新住民などの交流を生む計画だ。町は今年度中に都市計画決定し、来年度に国の認可を得たい考えだ。
町の計画案は、駅周辺を大きく3エリアに分け、駅西側に廃炉産業の情報発信などの拠点となる産業交流施設やコンベンションホール、商業施設などにぎわいを創出する施設を集積。駅東側には主に廃炉関連産業従事者を想定した単身向けの賃貸住宅を80戸程度整備する。また、駅南西部には産業団地や、家屋の新築が必要な帰還町民向けの宅地を9ヘクタール用意。3エリアとは別に、帰還住民向け宅地も約50戸分準備する。
町は来年2月に都市計画案への町民らからの意見を受け付け、年度内の都市計画決定を目指す。雇用の場となる産業交流施設などを最優先に建設に着手し、22年ごろから、完成した施設から順次利用開始する。
説明会には2会場で計40人の町民が出席。終了後、吉田淳町長は「積極的に関わろうとする町民の意見が多く、案自体を否定する声はなかった」として、現行案を基本線とする考えを示した。【高橋隆輔】