奈良県橿原市のアパート火災の焼け跡から同県桜井市の職業不詳、山岡直樹さん(28)が遺体で見つかった放火殺人事件に絡み、山岡さんに対する傷害容疑で逮捕された会社員、竹株脩(しゅう)容疑者(20)とみられる男が傷害事件の直前に包丁を購入したことが捜査関係者への取材で判明した。同じ日に竹株容疑者の口座から現金25万円が引き出されていた。県警は計画的に事件を起こした可能性が高いとみている。
竹株容疑者は火元の部屋の住人で15日朝、県警橿原署に「金がなくなった」と出頭。火災前日の11月24日夜、桜井市の路上で山岡さんを刃物のようなもので切りつけ、けがをさせた疑いで逮捕された。
捜査関係者によると、同日午後、竹株容疑者とみられる男が橿原市内のホームセンターで包丁を購入したことが防犯カメラの映像や販売記録などから確認された。アパートの駐車場に止まっていた竹株容疑者の軽乗用車のトランク付近に山岡さんの血痕が付いており、車内から包丁が見つかった。県警は凶器の特定を進めている。
傷害事件が起きた日の朝には、竹株容疑者の銀行口座から橿原市内の現金自動受払機(ATM)で現金計約25万円が2回に分けて引き出されていた。竹株容疑者は福岡県内の複数のインターネットカフェを転々としながら逃走し、逮捕時の所持金は数十円だった。一方、事件後、山岡さんの口座から不審な引き出しは確認されていないという。
県警は16日午後、竹株容疑者を傷害容疑で送検した。【加藤佑輔、小宅洋介】