睡眠導入剤殺人、差し戻し=老人ホーム元准看護師―東京高裁

准看護師として勤務していた千葉県印西市の老人ホームで2017年、同僚の飲み物に睡眠導入剤を混入し交通事故死させたなどとして、殺人や殺人未遂の罪に問われた波田野愛子被告(73)の控訴審判決が17日、東京高裁であった。朝山芳史裁判長は懲役24年とした一審千葉地裁の裁判員裁判判決を破棄し、審理を地裁に差し戻した。
判決で朝山裁判長は、被告は睡眠導入剤で意識障害が生じていた同僚らをあえて運転して帰宅させるよう仕向けたとして、「未必の殺意」を認定。事故死した同僚女性ら3人への殺人・殺人未遂罪の成立を認めた。
一方で、同僚らの交通事故の相手車両に乗っていた2人への殺人未遂罪も成立するとした一審の判断については、「被告が、相手方が死亡する危険性まで想起できたとは考え難い。死亡を期待する理由もない」と指摘。相手方に対する傷害罪の成否について、裁判員裁判で審理し直すべきだとした。