「菰樽」作り最盛期に 宝酒造の杉の香りで包む祝い酒

京都市伏見区の宝酒造伏見工場で、新年の鏡開きなどで使われる「菰樽(こもだる)」作りが最盛期を迎えている。最大の72リットル入り(上撰(じょうせん)松竹梅=税抜き11万7010円)は、吉野杉の樽を含めると重さが約90キロにもなる。専門の樽職人が手際よく30分ほどで仕上げている。
わらを織った菰は、もともと船で運ぶ際の破損を防ぐためだった。今は装いの意味合いが強く、ホテルや寺社、企業の祝いごと向けに通年で受注生産しているが、年末年始に年間の3~4割が集中するという。
樽職人の山本昌弘さん(59)は「樽酒は杉の香りが移ってよりまろやかになる。樽も菰も手作りなのでみんな表情が違う。きちっと一つにまとめるのに気を使う」と話す。
金箔(きんぱく)が入った酒の需要も年末年始に集中する。瓶詰めラインでは、まだラベルを貼っていない緑色の瓶の中で金箔が舞い、この時期ならではの輝きを放った。伏見工場では180ミリリットル入り上撰御神酒(税抜き234円)や1・8リットル入り上撰松竹梅祝彩(同2000円)などを生産している。【大川泰弘】