昨年6月の大阪北部地震で大阪府高槻市立寿栄(じゅえい)小のブロック塀が倒れ、4年生の女児(当時9歳)が死亡した事故で、府警捜査1課は20日、当時の市教委学務課長や点検業者の担当者ら4人を業務上過失致死の疑いで書類送検した。大阪地検は立件の可否を慎重に判断するとみられる。
書類送検されたのは、市教委の当時の学務課長と学務課職員2人、点検を受託した大阪市内のビル管理会社の担当者。容疑は、市教委職員らがブロック塀の耐震性を確認せずに修繕を怠り、点検業者も塀が法令に違反していることなどを報告せず、地震による倒壊で女児を死亡させた、などとしている。
事故は昨年6月18日朝に発生。最大震度6弱を記録した地震の直後、通学路に面したプール脇の塀が約40メートルにわたって倒れ、登校中の女児が下敷きになって死亡した。
塀は基礎部分を含めると高さ3・5メートルで、建築基準法施行令の制限(2・2メートル以下)を超えていた。高さ1・2メートル超で必要な補強用の「控え壁」もなかった。さらに、内部の鉄筋が溶接されておらず、強度が低い状態だった。
2015年、同校を訪れた防災アドバイザーが塀の危険性を指摘。市教委は翌年2月に検査したが問題ないと判断した。17年に定期点検を実施したビル管理会社も、目視で損傷状況などを確認しただけで控え壁の有無などをチェックしていなかった。
市教委の樽井弘三教育長は「児童のご冥福をお祈りし、ご遺族に心よりおわび申し上げます。書類送検を真摯(しんし)に受け止め、事故の再発防止に向けた決意を新たにしています」とのコメントを出した。【伊藤遥、土田暁彦】