「断じて許せない」大津園児死傷事故、53歳被告女性が保釈中に“出会い系”“ストーカー行為”

「断じて許せない」
大津市の交差点で5月、車2台が衝突し、保育園児ら16人が死傷した事故。12月10日、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)などの罪に問われた新立(しんたて)文子被告(53)の大津地裁での公判で、遺族らが意見陳述し、悲痛な胸の内を語った。
「法廷では犠牲になった2人の園児の父親らが、涙ながらに悲しみや怒りを口にしました。傍聴席からも嗚咽を漏らす音が聞こえていました」(全国紙記者)
保育園近くの歩道を散歩中の園児が犠牲に 共同通信社
事故は5月8日午前10時15分頃に発生。新立は乗用車を運転中、「考えごとをして」確認を怠ったまま右折し、対向の軽乗用車と衝突。軽乗用車が歩道上に突入し、信号待ちをしていた2歳の園児2人を死亡させ、別の園児と保育士計14人に重軽傷を負わせた。
陳述では、亡くなった男児の父親が「突然家族を奪われ、毎日仏壇にお線香を上げ、返事のない写真に話しかけるつらさを被告は理解しているのか。生き返らせる術(すべ)があるならなんでもする」と訴えた。女児を失った父親は「娘の命を返してほしい。運転中に何を考えていたのか」と厳しく糾弾。意識不明が長く続いていた園児もおり、関係者の苦しみは癒えていない。
検察側は「無謀な運転で起こるべくして起こった」と禁錮5年6カ月を求刑。弁護側は「2度と運転しない。謝罪と反省を深めている」と情状酌量を求めた。
ただ、これまでの新立の様子を振り返ると、初公判は肩にひらひらがついたブラウスに巻髪の“おめかし姿”で登場。頭を下げることもなく入退廷し、法廷で新立を見つめていた遺族の反感を買っている。
最も関係者の怒りに油を注いだのは、新立が事故後、脅迫やストーカー行為をして逮捕されたことだ。保釈中の8~9月に出会い系サイトで知り合った男性とLINEを交換していたところ、新立がやりとりを「全部見せる」などと脅し、勤務先にも電話をかけたのだ。
「新立は離婚歴があるシングルマザーとはいえ、公判を控える身でありながら出会い系で男を探すこと自体驚きです。しかも関係者によると『保釈中で暇だった』とのこと。遺族らが『反省していない』と憤ったのはもちろん、被告の非常識さには報道関係者もあきれました」(司法デスク)
新立は最終意見陳述で、「私の不注意で起こした事故でかけがえのない命を奪い、けがを負わせた」と用意した紙を手に頭を下げた。
一方、被害者側は「心からのおわびがない」「気持ちが伝わらなかった」などとコメント。保育士らも「可能な限り一番重い刑にしてほしい」と訴えた。判決は1月16日に下される。
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年12月26日号)