初競り276キロのマグロ1億9320万円 約1万2000貫分

東京中央卸売市場・豊洲市場で5日、新春恒例の「初競り」が行われ、すしチェーン「すしざんまい」を運営する「喜代村」が、276キロの青森県大間産マグロを、1億9320万円(1キロ当たり70万円)で競り落とした。昨年、同社が競り落とした3億3360万円に次ぐ史上2番目の高値。このマグロから約1万2000貫分が取れ、全国53店舗で提供されるという。
午前5時に始まった令和最初の初競り。主役は今年もマグロ大王の異名を取る「喜代村」の木村清社長(67)だった。「高い買い物? お客さんにおいしいマグロをいっぱい食べてもらいたいだけ!」と独特のダミ声で喜んだ。
同日昼には、「すしざんまい」築地本店で解体。大トロが1貫398円の“超破格値”で提供された。一番乗りで口にした増井孝充さん(52)は「おいしい! 令和最初の(初競り)マグロ最高です!」と舌鼓を打った。
先月、81歳で亡くなった俳優の梅宮辰夫さんは、18年前の同店開店初日に大漁旗を手に店を訪れてくれたという。木村社長は「30年来の仲だった」としんみり。「今年はみんながおいしいものを食べて幸せになって、明るい年にしましょう!」とおなじみの両手を広げた“すしざんまい”ポーズで話していた。