日本政府は、イランが在イラク米軍基地を攻撃したことを受け、米国、イランを含めた関係国への外交努力を継続し、緊張緩和を働きかけていく方針だ。海上自衛隊部隊の中東派遣については、「現時点で方針に変更はない」(菅官房長官)としている。
安倍首相は8日夕、首相官邸で記者団に対し、「更なる事態の悪化を避けるためにあらゆる外交努力を重ねたい」と語った。
政府は8日、国家安全保障会議(NSC)の4大臣会合を開いて中東情勢への対応を協議した。首相は、関係国と連携して外交努力を尽くすことや、不測の事態に備えて万全の態勢を取ることなどを指示した。
首相は、11~15日の日程で、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、オマーンの歴訪を予定している。安全の確保への懸念から、政府内では8日午前、歴訪の延期や訪問日程の短縮が検討された。
ただ、トランプ米大統領が米側の犠牲者は確認されていないとの認識を示したこともあり、首相は周囲からの延期の打診に対し、予定通りの訪問実現を模索するよう指示したという。政府は、米国の対応など現地情勢を見極めたうえで最終判断する。
海自部隊の中東派遣について、菅官房長官は8日の記者会見で、「日本関係船舶の安全確保に必要な情報収集体制を強化することは必要だ」と述べ、派遣の方針に変わりはないとの認識を示した。11日に出国するP3C哨戒機は予定通り、今月下旬に情報収集活動を開始し、護衛艦も2月上旬に派遣する方針だ。