「やまゆり園」で25人に虐待の疑い 神奈川県検証委、初会合後明らかに

利用者ら45人が殺傷される事件があった相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」の再生事業を巡り、県は園の利用者支援の実態やあり方を専門的見地から検証するため、弁護士など外部有識者3人の委員らで構成する検証委員会を設置した。10日、初会合を開いた。
黒岩祐治知事が昨年12月の県議会で、2024年度まで園の指定管理者を社会福祉法人「かながわ共同会」とする従来の方針を撤回。理由の一つとして共同会の利用者支援に不備があると指摘しており、検証のため、第三者委員会の設置を決めた。
会合は非公開で、終了後に3人の委員が記者会見。昨年12月時点で、虐待の疑いのある身体拘束が25人であったことが県の調査で判明したと明らかにした。
座長を務める弁護士の佐藤彰一・国学院大教授は「虐待の疑いがあり、今後詳細に検証していく必要がある」と指摘。「やまゆり園の生活が全然明らかになっておらず、園での支援のあり方や県の関与等について福祉の観点から検証していきたい」と話した。
検証委員会は、佐藤教授のほか、上智社会福祉専門学校特任教授の大塚晃氏と、元毎日新聞論説委員の野沢和弘氏らで構成。共同会の利用者支援の状況や法人としてのガバナンス体制のほか、施設設置者である県の関与などについて検証する。時期は未定だが、報告書がまとめられる。【木下翔太郎】