千葉停電5日目 なお19万戸 経産相「完全復旧に1週間以上」 断水も2万7000戸

台風15号による大規模停電が長引く千葉県では、台風通過から5日目となる13日午前10時時点でも19万8600戸で停電が続いた。東京電力パワーグリッドが12日中に全域で解消するとの見通しを示していた、千葉市と四街道市の一部エリアでも停電が依然続くなど、復旧作業は遅れている。菅原一秀経済産業相は13日の閣議後記者会見で、「一両日中に復旧するところもあれば、あと1週間以上かかるところもある」と述べ、全面復旧に時間がかかる見通しを明らかにした。
午前10時時点で停電戸数が多いのは、南房総市と館山市がそれぞれ1万8100戸▽千葉市1万6600戸▽市原市1万6500戸▽鴨川市1万5000戸――など。台風による倒木でふさがれている道路が多いことが、復旧作業の障害になっているとみられる。
千葉県によると、県内2万7000戸で断水が続いている。南房総市6800戸、多古町4000戸など。停電により送水ポンプが動かなくなっているほか、電気が復旧して水が使えるようになった直後に多くの人が大量に水を使い、貯水池の水が不足するケースもあるという。
電話やインターネットの通信障害は解消されつつあるが、完全復旧には至っていない。NTT東日本によると、千葉県内では13日午前7時時点で固定電話約5000回線が不通となっている。NTTドコモによると、13日午前も一部エリアで携帯電話がつながりにくい状態が続いている。
一方、倒木などによって一部区間で運転を見合わせていたJRの外房線と内房線は13日朝、全線で運転を再開した。ただ、久留里線は引き続き全線で運転を見合わせており、再開の見通しは立っていない。【畠山哲郎、五十嵐朋子、大久保昂】