大阪府箕面市で2017年、当時4歳の長男を暴行して死亡させたとして傷害致死などの罪に問われた、母親の筒井麻衣被告(28)に対する裁判員裁判の初公判が15日、大阪地裁(大寄淳裁判長)であった。筒井被告は「結果に責任を感じているが、(死亡は)私の暴行で生じたものではない」と起訴内容を否認した。
冒頭陳述で検察側は、筒井被告がストレスのはけ口として日常的に暴力を振るっていたと批判。「自身の子どもを暴行するよう、同居の男らにも要求していた」と主張した。長男が救急搬送された際、被告が医師に「事故でけがをした」と虚偽の説明をしていたとも指摘した。
一方、弁護側は「しつけのために手を上げることはあったが、ひどい暴行を振るったのは男らだ」などと反論し、無罪を求めた。
起訴状によると、筒井被告は交際していた男ら2人=いずれも同罪などで懲役10年の実刑判決が確定=と共謀。17年12月24~25日、自宅で長男の歩夢(あゆむ)ちゃんの腹に強い衝撃を与えるなどの暴行を加え、死亡させた。また、2歳だった次男の顔や腹を殴り、けがをさせたとされる。【村松洋】