中国で新型コロナウイルスによる肺炎の感染が相次ぐ中、北海道や札幌市は22日、ホテルなど宿泊施設に注意喚起の通知を行った。通知では「37.5度以上の発熱かつ呼吸器症状がある」「武漢への渡航歴がある」といった疑いの定義を記載し、症状が疑われる宿泊客から健康相談があった場合は客室で待機させ、速やかに保健所に連絡することを求めた。
24日から始まる中国の旧正月「春節」に伴い、多くの訪日観光客が宿泊施設を利用することが想定される。22日に開かれた庁議で、鈴木直道知事は「雪まつりも控え、多くの来道者が見込まれる。手洗いなど基本的な感染予防の徹底と心配な症状があれば受診をするようにしてほしい」と話した。
札幌市内のあるホテルでは従業員の衛生管理の徹底に加え、アルコール消毒液の設置拠点数などを増やして対応する。担当者は「対策は例年と大きく変わらないが、春節で入れ込み時期なので例年以上に気を使って備えたい」と語った。別のホテル担当者は「病気については不明な部分も多く、対策についても不安な部分はある」と話した。
新千歳空港の国際線到着エリアにある検査場では、厚生労働省の小樽検疫所千歳空港検疫所支所がポスターを掲示。「せきや発熱などの症状がある場合は申し出てください」と注意を呼びかけるなど警戒を強めている。
同支所では感染症の水際対策として、国際線に到着した乗客を対象に体の表面温度をサーモグラフィーで計り、発熱が疑われる場合は検疫官が渡航歴などを確認。新型肺炎の可能性がある症状があれば、専門病院の受診を促す。【澤俊太郎、阿部義正】