自民党の森山裕、立憲民主党の安住淳両国対委員長は2日、国会内で会談し、新型コロナウイルスによる肺炎への対応のため、3日からの衆院予算委員会の基本的質疑で、加藤勝信厚生労働相の離席を認めることで合意した。基本的質疑は首相と全閣僚の出席が通例で、異例の措置となる。
衆院予算委は3日、2020年度当初予算案が実質審議入りする。5日までの3日間、安倍晋三首相と全閣僚が出席する基本的質疑を行い、加藤氏も連日約7時間にわたって出席する必要があった。新型肺炎の対応を優先させるため、加藤氏への質問がないときは、離席を認めることで合意した。感染症拡大という緊急事態が続いているため、野党側が提案した。
また、予算委理事会で厚労省から感染症対策の状況などについて報告を受けることとし、今回の合意を今後の前例としないことも確認した。
会談後、両氏はそろって記者会見した。森山氏は「特別な配慮をいただき、大変ありがたい」と述べ、安住氏は「今回の対応は極めて異例だが、政府側に万全の対応を望む」と語った。【立野将弘、野間口陽】