父子3人が強盗撃退劇 アポ電で「1人暮らし」勘違い? 男逃走

1日午後10時40分ごろ、東京都葛飾区東堀切2のマンションで、住人の男性(40)から「強盗が入った」と110番があった。強盗の男は、マンションにいた男性や男性の兄(44)らともみ合いになり、何も奪わずに逃げた。警視庁亀有署が強盗致傷容疑で捜査している。
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同署によると、前日に「アポイント電話」(アポ電)とみられる不審な電話があり、男性の父親(72)が対応していた。父親は息子2人と3人暮らしだったが、電話でそのことは伝えなかったという。父親が1人暮らしと勘違いして強盗に入った疑いがある。
調べでは、同日午後10時半ごろ、呼び鈴が鳴って男性がマンションの玄関を開けたところ、男1人が折りたたみナイフのような刃物を突きつけ「金を出せ。金があるのは分かっている」などと脅した。男性は兄と父親とで男を取り押さえようとしたが、男は逃走した。もみ合いになった際、兄が右手の指にけがをした。軽傷とみられる。
マンションには前日、亀有署員を名乗る男から「偽札を持っている男を捕まえたので、お宅のお金を確認したい。札の番号を読み上げてください」と電話があった。電話をとった父親が自宅にあった1万円札1枚の番号を読み上げたという。逃げた男は20代くらいで身長約170センチ。白いマスク、灰色のジャンパーと黒色のズボンを着用していた。【川上珠実】