中東海域へ派遣される海上自衛隊の護衛艦「たかなみ」が海自横須賀基地(神奈川県横須賀市)を出港した2日、市民団体は海と陸から抗議の声を上げた。
たかなみ乗組員たちの出国行事が行われた横須賀地方総監部逸見岸壁そばのヴェルニー公園には、反対派市民約230人が集まり「自衛隊の海外派兵反対」などと訴えた。同じ公園に派遣を支持する人たちも集結。対岸に整列した乗組員に向けて「頑張れ」などと声援を送っていた。
海上では、市民団体「ヨコスカ平和船団」のメンバーら18人が2隻の船に乗り込み、抗議行動をとった。「中東に行かないで」と書かれた横断幕を掲げて反対をアピール。海上での行動に参加した市民団体「非核市民宣言運動・ヨコスカ」メンバーの新倉裕史さんは「二つの特措法によって海外派遣が行われた期間に、多くの自衛官が自殺した。それほど過酷な任務を自衛官自身が望んでいないということを、広く訴えていきたい」と語った。【岩崎信道】