香港で下船した男性乗客(80)の新型コロナウイルスの感染が判明し、横浜・大黒ふ頭沖に停泊しているクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」について、厚生労働省は4日も乗客乗員約3700人に対する大規模検疫を継続した。乗客乗員数が多いことなどから時間がかかっている。
検疫では健康状態を確認し、発熱や呼吸器症状など体調不良がある人や、同様の症状がある人と近くで長時間一緒にいた人は検体を採取してウイルス検査を実施。結果が陽性だった場合、感染症指定医療機関に入院する。症状がない人は接岸後に下船・帰宅できるが、それまでは全員が船内で待機する。検査で感染が確認された人と接触しても症状がない人は帰宅し、厚労省が健康観察を続ける。
クルーズ船は1月20日に横浜港を出発。鹿児島に寄港後、同25日に香港に到着。2月1日には那覇に寄り、横浜に戻った。男性は横浜から香港まで乗船していた。厚労省は寄港した那覇で仮検疫を済ませたが、男性の感染が判明したことから効力を取り消し、改めて検疫の実施を決めた。【金秀蓮】
船内は混乱なく 乗客がツイッター投稿
検疫が続くクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」は4日夜も横浜・大黒ふ頭沖で停泊を続けた。5日以降に大黒ふ頭に接岸し、下船した乗客らは、横浜市などが用意したバスで山下公園近くまで移動させる予定。
船内では、横浜に着いた3日夜から検疫が始まった。乗客の一部はその様子をツイッターで投稿。書き込みによると、検疫が始まる前、船長が船内放送で香港人男性の感染を伝え、予定を早めて横浜港に戻り検疫を受けるほか、体調不良者は診察を受けるよう呼びかけた。
「健康に関するご案内」として、せっけんを使った丁寧な手洗いなどを求める紙も配られたが、劇鑑賞なども通常通り行われ、大きく混乱した様子はないとみられる。
運航会社「カーニバル・ジャパン」(東京都中央区)によると、船内にいるのは乗客2666人、乗員1045人。船は1月20日に横浜を出港。鹿児島、香港などを巡り、2月1日に那覇に寄り、当初の予定より1日早く同3日夜に横浜に戻った。【国本愛、内田幸一、森健太郎】