カジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致を目指す大阪府は2020年度に、ギャンブル依存症対策の拠点となる「OATIS(オーティス)」を設置する。依存症患者の相談や支援に現在もあたっている「こころの健康総合センター」(大阪市住吉区)と、治療・研究施設の「大阪精神医療センター」(枚方市)を連携させ、相談から治療まで、切れ目のない支援体制を構築する狙い。
国の17年度の調査によると、ギャンブル依存症が疑われる人は全国で成人全体の0・8%と推計され、大阪府では4万9000人に上るとみられる。一方で、18年度に府内の依存症専門医療機関5施設で受診した患者は370人にとどまった。
府地域保健課の担当者は「アルコール依存症も患者の推計人口と受診者に差はあるが、ギャンブル依存症は更に受診率が低い。総合拠点を作ることで、相談と治療をスムーズに連携できるようにしたい」と設置理由を説明する。5月から医師やケースワーカーらによる面談形式の相談を、こころの健康総合センターで月2回程度実施し、必要に応じて治療を勧める。
OATISの設置は、ギャンブル依存症対策基本法で義務付けられた大阪府の推進計画の柱。計画に基づいて20年度に数千人規模で、競馬やパチンコなどの利用頻度を含むギャンブル依存に関する調査を行い、実態把握を目指す。【道下寛子】