伊方原発管理 四国電「規定通りに」 愛媛県委員「当たり前。それだけでは苦しい」

四国電力伊方原発(愛媛県伊方町)の安全性を検証する愛媛県環境安全管理委員会原子力安全専門部会が18日、松山市で開かれ、一時電源喪失するなど2019年12月の定期検査入り後に続発したトラブルについて四電に対し、委員から質問や意見が相次いだ。
伊方原発では20年1月、一時電源を喪失し、燃料プールの冷却が一時停止する重大事案が発生したほか、核分裂反応を抑える制御棒が約7時間引き抜かれた状態になるなどトラブルが立て続けに起きた。
会の冒頭、四電の山田研二原子力本部長が「年明け以降、トラブルが連続して発生しており、大変ご心配おかけしていることを深くおわび申し上げる」と謝罪。状況報告の後、委員からは、トラブルを防ぐ努力がおろそかになったのか報告を求める意見や保守・保全の管理の現状を問う質問などがあった。
保守・保全管理について、四電が「規定の通りの活動が基本」としたことに対し、委員から「規定の通りやるのは当たり前で、それだけでは苦しい状況。保守・保全の体制は突っ込んだ議論をして、しっかりと答えるべきだ」との厳しい意見も出た。【花澤葵】
「トラブル多発、危惧している」弁護士有志ら申し入れ書
伊方原発でのトラブル続発を巡り、同委員会や部会には、17日に県内の弁護士や研究者の有志から、伊方原発の安全性などを慎重かつ厳格に検討するよう申し入れ書を提出されている。
申し入れ書は愛媛弁護士会の弁護士や大学教授など計14人の連名で、知事や委員会会長、部会長宛て。相次ぐトラブルを重大事故の前兆と捉え、看過しない▽活断層・地震、火山の問題などについて専門部会の議題とする▽地震などについて外部専門家の意見を十分に聴取した上で、3号機の定期検査再開を認めるかを検討する――を柱とする3点を求めた。
県庁で記者会見した野垣康之弁護士は「平常時でさえ、これだけ問題があるのに非常時に対応できるのかという素直な気持ちから申し入れをした」と強調。会見に出席した松山大の松尾博史教授(ドイツ文学)は「県に住む者としていろんなトラブルが起こっていることを危惧している」と話した。【木島諒子】