新型コロナウイルスの集団感染が発生したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で検疫官の感染があいついだ問題について、菅義偉官房長官は25日午前の会見で、「検疫官は感染予防に関する専門知識があるため、PCR検査を実施する必要がないと判断した」という見解を示した。
クルーズ船をめぐっては、今月17日から24日にかけて、船内で事務作業にあたっていた厚労省や内閣官房職員ら4人が感染しているほか、検疫官も感染が明らかになっている。
このうち24日に感染がわかった50代の男性検疫官については、今月3日以降、乗客から質問表を回収するなどの作業にあたっていたが、21日に船内での打ち合わせに出席した際に体調不良を訴えて帰宅し、翌日に医療機関を受診して感染が確認されたという。
男性検疫官は18日には倦怠感を感じていたと話しているが、その時点では検査を受けようとしなかったという。船内で作業した政府の職員で感染があいつぐ現状に、専門家の間で疑問の声が上がるなかで、菅官房長官は25日「検疫官は医師や看護師などの免許を持っていて、感染予防に関する十分な専門知識があるため、原則としてPCR検査の対象にしない」と説明した。
また、下船時の検査では陰性だった乗客が、帰宅後に陽性が確認された問題について、国内外から批判の声が上がっていることについても、「クルーズ船では自室待機を要請し、船全体に感染が拡大するリスクを下げた」と述べて、厚労省のこれまでの対応に問題がなかったという考えを強調した。
さらに「下船後2週間は不要不急の外出を避けて、毎日健康状態を確認するなどのフォローアップを徹底していく」として、豪州や米国のような隔離を行わない方針を語った。