メンマ作って竹林整備 人工林や畑荒廃受け 山梨・南部、身延

メンマはラーメンの名脇役だが、材料が取れる竹林は今や人工林や畑を荒廃させ、環境破壊の主役の一つに名指しされている。そこで、「メンマを食べて竹林整備」を合言葉に、被害が深刻な山梨県の南部、身延両町で若竹を伐採してメンマを作り、販売する活動が始まっている。【山本悟】
NPO法人「なんぶ里山研究会」や県によると、峡南はモウソウダケやマダケが自生し、タケノコの生産量は県全体の9割以上を占める。ところが、約30年前から生産農家が減少。放置された竹林は驚異的な繁殖力で地下茎を張り巡らせ、人工林の木を枯らし、畑には耕作機を入れなくして耕作放棄の要因にもなっている。
そこで、県峡南林務環境事務所が呼びかけ、両町や同NPO、JAなど7団体が2018年に放置竹林を活用したメンマ作りの活動を開始した。17年に始まった先行事例の「純国産メンマプロジェクト」(山口県防府市)を参考にしている。全国では、福岡県糸島市や千葉県市原市、長野県飯田市などで約20団体が活動し、ラーメン店や地元スーパーに販売している。15年に国内で初めてこの種の活動を始めた糸島市の日高栄治さん(73)の指導を受けたという。
峡南では竹林整備をしている同NPOが19年5月、若竹を伐採し、メンマの塩漬け200キロを試作。一部を漬物店に提供した。従来の竹林整備は親竹をチェーンソーで切るため危険を伴うが、メンマにする若竹は高さ1・5メートルほどのため、ナタで十分。高齢者でもできる。今月18日、プロジェクトの深沢義則事務局長は講演会で、竹林整備によるタケノコは1キロ60円の収入だが、メンマにすると4000円になると紹介した。
タケノコは昨年が裏作だったため、今年は豊作が期待できる。同NPOの萩原賢悟事務局長(70)は、昨年の3倍の600キロの塩漬けメンマを作り、道の駅などで販売する予定だ。「NPOの収入源の主力にしたい。会員の小遣い稼ぎにもなる」と意気込んでいる。