新型コロナウイルスの感染が拡大している名古屋市が、感染の強く疑われる市民個人に、体温などの情報提供や不要不急の外出をしないことなどを市長の判断で求めることができるとする条例案を、開会中の市議会に提出する。罰則はないが、市民の行動自粛を強く促す狙い。
「新型コロナウイルスの感染拡大を全市一丸となって防止するための条例」案で、9日の市議会本会議で議決される予定。新型コロナウイルス関連の条例は全国初とみられる。
市の担当者によると同市内では、感染が確認された人との濃厚接触が疑われ市の健康観察の対象になっていた人が、外出を控えるよう保健所が要請したにもかかわらず公共交通機関を使って通勤していた。市はこれを重大視し、条例によって市民や企業に感染拡大を防ぐ努力義務を課すことにした。
条例案では、市民に対し「正しい知識の習得を心がけ、感染拡大防止に十分注意を払う」、企業にも「従業員が他人に感染させることがないよう必要な措置を講じる」などと、自宅待機や出勤自粛の努力義務を定めている。【野村阿悠子】