新型コロナ、滋賀で初の陽性 大津の60代団体職員男性 医師ら11人濃厚接触

大津市に住む60代の団体職員の男性が、新型コロナウイルスに感染していたことが5日分かり、滋賀県や大津市は対応に追われた。男性の家族や受診した医療機関の医師ら計11人が、濃厚接触者であることも判明。県内で初めてとなる感染者の確認に、三日月大造知事は記者会見で「広報や相談窓口の体制を一層強化し、県民の不安に寄り添いたい。冷静に適切な感染症対策を」と呼び掛けた。
県によると、男性は2月24日から寒気を感じ、25日に発熱して市内の医療機関を受診した。27日に平熱に下がり、約2時間出勤したが再度発熱。3月2~4日に同じ医療機関を3回受診し、点滴の投与などを受けて帰宅したが、改善しなかった。4日、別の医療機関で肺炎の疑いがあると診断され、5日朝に県衛生科学センターのPCR検査で陽性と判明した。現在は市内の感染症指定医療機関に入院中で、快方に向かっているという。
男性は大阪市内に職場があり、2月27日に出勤した際はJR東海道線の大津市内と大阪市内にある駅を往復した。15、16の両日は県内で宿泊旅行もしていたという。男性の妻と、県外在住で20日から帰省していた次男、受診した医療機関2カ所の医師計2人と看護師計6人、医学生1人に濃厚接触が確認され、PCR検査や健康観察などを実施する。
感染の確認を受け、県は午後7時半から対策本部会議を開き、対応を協議した。県によると、3月5日正午までに44人のPCR検査を実施。今回の男性を除き、全員陰性だったという。
また、感染者が多発したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗船者で、陰性と確認された県内の夫婦2組について、下船から2週間の健康フォローアップ期間が5日終了した。4人とも自宅に戻っているが、健康状態は良好という。石川県で陽性と判明した50代男性の濃厚接触者と確認された、県内の家族3人は9日まで健康観察を続けている。【成松秋穂】
大津市、危機対策本部会議初会合
大津市で新型コロナウイルスの感染が確認されたのを受け、市は5日、コロナウイルスの危機対策本部会議の初会合を市役所で開いた。会議後の記者会見で、佐藤健司市長は「市民の皆さんには、手洗いを徹底するなど冷静な対応を求めたい」と呼び掛けた。
会議では、感染の拡大を防ぐため、高齢者の利用が多い市内5カ所の「老人憩(いこい)の家」を5日から、5カ所ある老人福祉センターを6日から、それぞれ24日まで臨時に休館することを決定。市内の市立小中学校は既に3日から、全校が臨時休校となっている。
会見で佐藤市長は「市のホームページなどを活用して情報を提供し、対策を周知徹底していきたい」と述べた。一方、感染した男性の行動歴や、男性が利用した市内の医療機関などについては「県が一元化している」などと説明を避けた。
また、大津市議会は5日から、本会議と各委員会で一般の傍聴を中止した。少なくとも3月いっぱいまでの予定。【諸隈美紗稀】