香川県議会が日本初の施行を目指す「県ネット・ゲーム依存症対策条例」が波紋を広げている。 この条例案は、ネットやゲーム依存の防止を目的に、家庭での子どものゲーム使用を平日は60分、休日は90分までに制限するよう保護者に求めている。しかし、条例の素案が非公開の検討委員会(委員長=大山一郎議長)で議論され、議事録も取られていない「密室」で決められたことに、批判の声が上がっている。 また、香川県は1月下旬から2週間、条例素案に対するパブリックコメントを県民から募集。県議会事務局によると、パブコメは2686件集まり、そのうち2269件が「賛成」だったというが、パブコメの内容は、一部のみ3月17日朝に香川県のホームページで公開されただけだった。この条例は3月18日には県議会で可決され、4月から施行される見通しで、十分に議論が広まる時間がないことも批判の対象となっている。 こうした動きに対し、「この条例はどのような立法事実(法律や条例の必要性を根拠づけるもの)があるのか不明瞭です。議論の過程もパブコメの結果も県民に対し、十分に公開されていない。本当に必要ならば、県民の前できちんと議論すべきです」と香川県在住の佐藤倫子弁護士は厳しく批判する。 それでもなお、香川県県議会はこの条例の施行を目指すのだろうか?(弁護士ドットコムニュース編集部・猪谷千香) ●「どのような立法事実があるのか検証できない」 この条例素案は当初より異例づくめだった。 弁護士ドットコムニュースでも報じてきたように( https://www.bengo4.com/c_23/n_10738/ )、昨年9月に県議が検討委員会を立ち上げて議論してきたが、非公開で傍聴もできない状態が続いている上、議事録もないことが明らかとなっている。 佐藤弁護士はその手続きに問題があると指摘する。 「この条例にどのような立法事実があるのか、どのような目的なのか。その目的に対して本当に効果があるのか。議論が公開もされず、議事録もなければ、きちんと責任ある判断がされたのか検証することができません。 3月12日にも検討委員会は開かれましたが、条例案を県議会に提案する直前の議論にもかかわらず、資料すら県民には公開されていません。県民の前で正々堂々口にすることができないようなことは、そもそも口にすべきではないでしょう」 ●なぜ2600件を超えるパブコメが集まった? パブコメの実施も大きな批判を集めた。県が行うパブコメは原則1カ月以上にもかかわらず、この条例素案に限っては募集期間が半分の2週間と短かった。また、提出できるのは県民のみ(事業者は除く)という制約も疑問視された。
香川県議会が日本初の施行を目指す「県ネット・ゲーム依存症対策条例」が波紋を広げている。
この条例案は、ネットやゲーム依存の防止を目的に、家庭での子どものゲーム使用を平日は60分、休日は90分までに制限するよう保護者に求めている。しかし、条例の素案が非公開の検討委員会(委員長=大山一郎議長)で議論され、議事録も取られていない「密室」で決められたことに、批判の声が上がっている。
また、香川県は1月下旬から2週間、条例素案に対するパブリックコメントを県民から募集。県議会事務局によると、パブコメは2686件集まり、そのうち2269件が「賛成」だったというが、パブコメの内容は、一部のみ3月17日朝に香川県のホームページで公開されただけだった。この条例は3月18日には県議会で可決され、4月から施行される見通しで、十分に議論が広まる時間がないことも批判の対象となっている。
こうした動きに対し、「この条例はどのような立法事実(法律や条例の必要性を根拠づけるもの)があるのか不明瞭です。議論の過程もパブコメの結果も県民に対し、十分に公開されていない。本当に必要ならば、県民の前できちんと議論すべきです」と香川県在住の佐藤倫子弁護士は厳しく批判する。
それでもなお、香川県県議会はこの条例の施行を目指すのだろうか?(弁護士ドットコムニュース編集部・猪谷千香)
この条例素案は当初より異例づくめだった。
弁護士ドットコムニュースでも報じてきたように( https://www.bengo4.com/c_23/n_10738/ )、昨年9月に県議が検討委員会を立ち上げて議論してきたが、非公開で傍聴もできない状態が続いている上、議事録もないことが明らかとなっている。
佐藤弁護士はその手続きに問題があると指摘する。
「この条例にどのような立法事実があるのか、どのような目的なのか。その目的に対して本当に効果があるのか。議論が公開もされず、議事録もなければ、きちんと責任ある判断がされたのか検証することができません。
3月12日にも検討委員会は開かれましたが、条例案を県議会に提案する直前の議論にもかかわらず、資料すら県民には公開されていません。県民の前で正々堂々口にすることができないようなことは、そもそも口にすべきではないでしょう」
パブコメの実施も大きな批判を集めた。県が行うパブコメは原則1カ月以上にもかかわらず、この条例素案に限っては募集期間が半分の2週間と短かった。また、提出できるのは県民のみ(事業者は除く)という制約も疑問視された。