全国唯一、天皇の命令で封印された「勅封秘仏」 石山寺で4年ぶり公開

石山寺(大津市)の本尊で重要文化財「如意輪観世音菩薩(にょいりんかんぜおんぼさつ)」が18日、天皇陛下の即位を記念して一般公開された。全国で唯一、天皇の命令で封印されている「勅封(ちょくふう)秘仏」で、33年に1回と天皇が即位した翌年に「御開扉」される。前回は2016年に御開扉されており、今回は4年ぶり。
如意輪観世音菩薩は国宝の「本堂」にある厨子(ずし)に安置され、高さ約5メートル。奈良時代に造立された初代は火災で焼け落ちたと伝わり、平安後期に作られたという2代目が現存している。
この日は法要が営まれ、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、関係者のみが参加。天皇陛下のお使いが封印を解き、石山寺責任役員の鷲尾龍華さんらが扉を開いた。鷲尾遍隆座主は「昨今の自然災害や新型コロナウイルスなど国難とも言える時代だからこそ、観音様の慈悲の心が必要だ。生きとし生けるものが調和の道を歩むことができるよう、日々祈る」と話した。
訪れた松山市の会社員、増尾美穂さん(44)は「めったに見られるものではないので、ありがたい。荘厳な感じがした」と話した。
一般公開は6月30日まで。初代の塑像の断片や、本尊内から発見された小さな仏像「胎内仏」4体(いずれも重文)なども、本堂内陣で特別公開されている。特別拝観の入場は午前9時~午後3時45分。中学生以上500円、小学生250円。別途入山料(中学生以上600円、小学生250円)が必要。問い合わせは石山寺(077・537・0013)。【諸隈美紗稀】