関空ガラガラ「開港以来の危機」…国際線9割欠航、女性店員は「手持ちぶさた」

新型コロナウイルスの感染拡大で、海外への渡航や国内での外出の自粛要請が強化される中、関西空港が「開港以来の危機的状況」(関係者)というほど、旅客のいないがらがらの状態となっている。
「先が全く見えない。いったいどうなるのか……」
関空を運営する関西エアポートの関係者は、そう声を落とした。関空では先週、国際線全体で9割にあたる約1100便が欠航。香港・マカオを含む中国便や韓国便に至っては、95%以上の計約800便が運航を取りやめた。
格安航空会社(LCC)ピーチ・アビエーションは20日から国際線を全便運休するなど、国際線ターミナルはほとんど旅客の姿が見えない状態だ。
関西エアによると、29日~4月4日の運航計画では、国際線は計71便と、昨夏のピーク時(1433便)の約5%。1994年に開港した関空は昨年、総旅客数が初めて3000万人を超えるなど業績拡大を続けてきたが、「いまは、開港して以来の苦境。ほとんど飛んでいない状態」(関係者)という。
30日午前、国際線の出発便はインドネシア・バリ島行き以外全て欠航となった。同国の駐在員、堺市西区の男性(38)は、2度の欠航などを経てこの便に搭乗。妻と小学生の長男を残しての出国となり、「インドネシアでも新型コロナは広がっており、次の帰国はさらに難しくなるだろう」と話した。
こうした国際線の苦境に加え、国内線も、東京都や大阪府をはじめとする自治体の外出自粛要請があり、国内線ターミナルの人影はまばらとなっている。
空港内に約230ある免税店や飲食店は、30店舗以上が一時休業を余儀なくされており、残りもほとんどが営業時間を大幅に短縮。影響を受ける店舗はさらに広がっており、土産物店で働く女性店員(42)は「お客は1日に10人にも満たない日が続き、売り上げは8割減。どの店の店員も手持ちぶさた」と不安そうに話した。
地元の医療機関によると、空港で働く従業員から「熱があり、陽性ではないか」などの相談も多く寄せられているといい、接客部門以外では多くが職場外で勤務する「テレワーク」をしている。テレワークを続ける、あるエアラインの社員は「空港はいつ元通りになるのか」と嘆いた。