新型コロナウイルスによる肺炎のため29日に70歳で亡くなったお笑いグループ「ザ・ドリフターズ」のメンバーでタレントの志村けん(本名・志村康徳=しむら・やすのり)さんが31日、東京・東村山市の実家に無言の帰宅を果たした。
志村さんの故郷である東京都東村山市では、地元のスターの訃報から一夜明けた31日も、西武国分寺線東村山駅の東口駅前に立つ「志村けんの木」の前に献花に訪れるファンが途切れることがなかった。
志村さんの死去が30日朝に伝えられた直後から、自然発生的に木の付近に献花をする人が後を絶たなかったため、東村山市は同日午後に献花台を設置。各メディアで伝えられたこともあり、献花に訪れるファンは31日になっても急増した。
タテ約2メートル、ヨコ約10メートルの献花スペースは花や手紙やイラスト、志村さんが愛した酒などでいっぱいに。駅前付近には渋滞が発生した。
人が狭い場所に密集することで新型コロナウイルス感染の恐れがあるため、市は異例の「献花自粛」を求めた。現場には「献花・お供えものなどはご遠慮くださいますようお願いします。また、この場に滞留することもご遠慮願います」の立て看板が設置されたが、法的な裏付けはなく強制的に禁止することは不可能。献花に訪れる人は夜も続いた。
家族3人で訪れていた市内の30代男性は「志村さんがコロナで亡くなったことを考えると自粛しなくちゃいけない、ということは分かります。でも、やはり手を合わせて花をささげたかったです」と話していた。