「緊急事態」7都府県から295人を異動 海保、延期は109人

海上保安庁が15日に予定していた人事異動をめぐり、海保は14日、政府の緊急事態宣言の対象区域になった7都府県から295人を域外の海上保安部などに転勤させると発表した。3月末の退職者の欠員を補充するため、巡視船艇の運航要員などとして必要としている。異動を延期するのは109人で、延期期間は未定だという。
海保によると、異動する295人に対し、不要不急の外出自粛の徹底や、赴任先の知事による「転勤などによる転入者への2週間の在宅勤務」といった要請の順守を求め、一律の自宅待機などの対策は取らなかった。人事課の坂巻健太課長は「(職員の)体調管理をしっかり行う。自治体側が万全の対策として(在宅勤務などの)要請をしている」と説明した。
政府は7日、東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県を対象とした緊急事態宣言を発令。海保は当初、7都府県から域外に転出する404人を含めた4千人規模の異動を予定通り実施する方針だったが、「多数の職員が対象地域外に出れば、感染リスクは高まる」との指摘が出て、対応の検討を開始した。
現場活動に必要な巡視船艇や航空機の運用要員295人については異動が必要と判断した。一方、異動が延期になった109人の赴任先は本庁や各保安部を束ねる管区本部でのデスクワークが中心で、海保は「現場活動に支障は出ない」としている。
既に転居に向けて荷物を搬出したり、住宅の賃貸契約を解除したりした職員がいるほか、引っ越し業者へのキャンセル料も発生しているという。坂巻課長は「費用の総額は現時点で不明。職員の自己負担はなるべく避けたい。国費のほか、職員が給料から積み立てている互助会の仕組みを活用したい」と話した。