「突然の解雇納得できない」 ロイヤルリムジンGの運転手、国交省に指導申し入れ

タクシー事業を展開する「ロイヤルリムジン」(東京都江東区)グループが、新型コロナウイルスの感染拡大による業績悪化を理由に運転手ら約600人に解雇を通告した問題で、グループ会社の70代の男性運転手が21日、タクシー事業を所管する国土交通省に要望書を提出した。男性側は「解雇は違法」と主張、事業者としての適格性を調査して指導するよう求めた。
男性は代理人の馬奈木厳太郎(まなぎいずたろう)弁護士と同省関東運輸局東京運輸支局(品川区)を訪れた。要望書などでは、今回の一斉解雇を、「合理的な理由を欠いており権利乱用で無効」と主張。また、30人以上の離職者が出る時は、1カ月前までにハローワークに届け出が必要であることなどを挙げ、労働法規に違反すると指摘した。同局がタクシー事業の許可を審査する際は、法令順守を基準の一つにしているとして、「(法令違反のある)同社がタクシー事業者として適格か疑義がある」と訴えた。
新型コロナによる雇用情勢の悪化に、国は雇用調整助成金を活用して雇用を維持するよう事業者に呼びかけている。だが、同社は雇調金を利用していなかったとみられ、さまざまな融資制度を周知することも求めた。
申し入れ後、男性は「突然の解雇は納得できず、他の運転手の悔しさも伝えた」と話した。馬奈木弁護士は「国は融資制度の使い勝手やスピード感が十分なのか検証すべきだ」と指摘した。
男性は15日に従業員としての地位確認を求める仮処分を東京地裁に申し立てている。【土江洋範】