名古屋市長 知事に激怒 あいちトリエンナーレ巡り 県「提訴」賛否の文書受け

国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」実行委員会会長の大村秀章知事から、負担金の一部約3300万円の不払いを決めた名古屋市を提訴することへの賛否を問う文書を受け取った同市の河村たかし市長。21日に急きょ開いた記者会見で「新型コロナウイルスの対策で忙しい中で信じられない」と怒りをぶちまけた。【岡正勝、野村阿悠子】
「何の説明もなし。何も言わせず、訴えを提起するのはひどい。大村知事の独裁政治だ」。記者会見で河村市長は、大村知事を名指しで批判。新型コロナの感染防止対策では県市の結束が求められるが、河村市長の怒りは収まらず、「乱暴」「不謹慎」という言葉が次々と飛び出した。
河村市長によると、文書は20日付。実行委会長の大村知事名で、実行委会長代行を務める河村市長を含む運営会議委員24人宛てに届いた。文書では、名古屋市を相手取り負担金の支払いを求める訴訟を起こすことの賛否を尋ねているが、「新型コロナの感染拡大防止のため」として、運営会議の場で決議せずに書面での表決を求められたという。
文書を受け取った河村市長は21日、実行委事務局に「撤回申し入れ書」を提出。書面表決の手続きを「拙速」だとして即時撤回を申し入れた。
知事が「原因は河村さん」言及
一方、大村知事は報道陣の取材に、書面表決について「運営会議委員の中には東京など遠方の人もいるため、やむを得ないと判断した」と説明。河村市長が新型コロナの感染が落ち着いた段階での会議開催を求めていることについて、「話し合いを求められても既に名古屋市は(負担金の一部不払いを)行政決定している。(提訴の)原因を作ったのは河村さん。この問題は司法の場に移した方がすっきりするのでは」と述べた。