コロナ患者の電子カルテ、看護師が流出 同僚・親族間で画像転送 青森・五所川原

新型コロナウイルスに感染した患者の電子カルテ画像が入院先の感染症指定医療機関から流出した問題で、医療機関を運営する青森県の「つがる西北五広域連合」(連合長・佐々木孝昌五所川原市長)は21日、同市内で記者会見を開き、同医療機関の看護師がスマートフォンの無料通信アプリ「LINE(ライン)」でデータを流出させていたとする内部調査の結果を発表した。【平家勇大】
同連合によると、ほかの看護師や親族など少なくとも計6人の間で画像が転送されていたことを確認。中谷委弘病院運営局長は「皆様にご心配とご迷惑をおかけしたことを心よりおわび申し上げます」と陳謝した。
会見によると、看護師は感染症病棟勤務で、3月30日に患者が入院した際、外来担当者から患者の電子カルテの一部を印刷したものを引き継いだ。看護師は「心構えを」という趣旨で同じ病棟に勤務する他の看護師にカルテの画像をラインで送信したという。同日中に、看護師間で転送が繰り返されたといい、最終的に4人の看護師の間で画像が共有された。
一方、この看護師は当面帰宅できないことなどを親族に伝えた際にもラインに画像を添付して送信。親族はほかの親族1人にも画像を転送していたという。
中谷局長は看護師の情報流出について「重圧が高まる中、同僚と親族への思いから行為に至った。情報を拡散させるなどの悪意はなかった」と釈明。その上で、看護師4人については「情報の利用、伝達方法としては不適切だった」として懲戒処分の手続きを進める方針を明らかにした。
カルテの流出を巡っては、3月30日夜に、青森市の東奥日報社に画像データ流出に関する情報提供があり発覚。同連合が確認したところ、画像は五所川原保健所管内の実家に帰省中だった20代男子学生の電子カルテの一部だったことが判明した。
同連合は、画像データを共有した6人から、ほかの人に画像を送信していないことを確認。ただ、この中に東奥日報社に情報提供した人物はいなかったという。6人以外にも画像が拡散している可能性があるとみているがこれ以上の調査はしない方針で、新たな事実が分かった場合には対策を講じるとしている。