ソフトバンクグループ(SBG)の孫正義会長兼社長が、自治体や医療機関に医療用ゴーグルなどを提供する意向をツイッターに投稿したところ、物資不足に悩む自治体のトップから支援を求める書き込みが殺到している。
「個人のネットワークを利用」防護服100万個調達
孫氏は18日、医療従事者が顔につける防護用品などの入手見通しについてツイート。約1時間半後に吉村洋文・大阪府知事が「初めまして。ぜひ、大阪府で買い取りさせていただければと思います」と返信し、孫氏は「了解です。入荷できましたら早速対応させていただきたく思います」と応じた。大村秀章・愛知県知事や高島宗一郎・福岡市長、山本一太・群馬県知事、大西一史・熊本市長、北橋健治・北九州市長らが「ぜひご支援を」「ご相談をお願いしたい」などと続き、孫氏がその都度、返信した。
孫氏のツイッターによると、22日現在で医療用の防護服100万個▽顔用の防護用品80万個▽ゴーグル23万個――の調達にメドが立っているという。SBGとして必要な自治体や医療機関に利益を上積みせずに販売するとしている。
政府や自治体が苦労する中で大量調達できることについて、SBGの広報担当者は取材に対し「(孫氏)個人のネットワークを利用した。海外からだが、どこの国の企業からかは明かせない」と説明。ゴーグルなどは、4月末から5月末に日本に届く予定という。
SBGは投資事業で巨額の損失が出る影響で、2020年3月期の連結最終(当期)損益予想を7500億円の赤字と発表している。ツイッターでは今回の取り組みに対し「国より頼りになる」などと称賛の声がほとんどを占めたが、一部からは「本業が傾いているのに」といった批判も。孫氏は「そうですね。本業が創業以来最大の赤字です。懸命に朝から夜中まで業績回復に頑張っています。でも苦しんでいる人々の事が気になって……投資家の皆様には申し訳ない」と理解を求めた。【古屋敷尚子】