ベトナム人男女5人、薬物所持容疑で逮捕 覚醒剤密輸受け子か コロナで仕事失い

覚醒剤などを隠した靴の入った小包を受け取ったとして、警視庁組織犯罪対策5課は2日、いずれもベトナム国籍で埼玉県上尾市、とび職、レー・チー・チュン容疑者(29)ら25~30歳の男女5人を麻薬特例法違反(規制薬物所持)容疑で現行犯逮捕したと発表した。同課は在日ベトナム人向けに営利目的で輸入したとみて調べる。
同課によると、東京税関がベトナムから航空貨物で届いたスニーカーの中敷きの裏に、小分けにされた覚醒剤やケタミン、MDMAを見つけた。中身を入れ替え捜査し、1日に5人がそれぞれ埼玉県内の自宅などで荷物を受け取った後に逮捕した。レー容疑者(29)は容疑を認め、「以前もベトナムの知人女性から頼まれて覚醒剤が入った荷物を受け取った」と供述している。
同課によると、2019年は国際郵便などを使ったベトナム人による薬物密輸事件の検挙はなかった。5容疑者の多くは新型コロナウイルスの影響で2月以降、仕事やアルバイトを失っていたという。【柿崎誠】