東京都は2日、新型コロナウイルスの感染者が新たに34人確認され、都民に感染拡大の警戒を呼び掛ける「東京アラート」の発動を発表した。1日で30人超は、5月14日以来、19日ぶり。小池百合子知事は、「感染者の一定数が、夜の街関連だ」と注意を呼び掛けた。休業要請緩和に関する3段階のロードマップで1日から移行した「ステップ2」の段階は維持する方針。「東京アラート」発動に伴い、レインボーブリッジと都庁舎が赤色に切り替わった。
昭和大病院感染症内科・二木芳人教授は、東京都がこの日発表した34人の感染者数について「驚くような数字ではない」とする一方、5月25日に緊急事態宣言が解除されたことを受け「今後、減少する要素はほとんどない。3日以降も感染者数は徐々に増えていく可能性が高い」と指摘した。
都内では小池都知事が言及するように夜の繁華街で感染が広がっているとみられ、「都は濃厚接触者を見つけ、集中的に検査をしていく必要がある」と強調した。今後の感染拡大に備え、患者を隔離する医療施設の新設が必要と指摘し、「第2波に備えた対策を急ぐべきだ。医療人材の確保や感染症に特化した施設の整備を早急に進めてほしい」と述べた。