兵庫県宝塚市の住宅で家族3人がボーガン(洋弓銃)で撃たれて死亡した事件で、殺人未遂容疑で逮捕された無職の野津英滉(ひであき)容疑者(23)が放った矢の全てが頭などに刺さっていたことが、捜査関係者への取材で明らかになった。背後から気付かれないように襲撃した疑いがあることも判明。県警は、野津容疑者が強い殺意を持って事件に及んだとみて調べている。
捜査関係者によると、現場となった自宅の現場検証で、命中した5本以外に発射した形跡がある矢は見つからなかった。死亡した3人のうち、祖母好美さん(75)は右後頭部から左の額にかけて矢が貫通。母マユミさん(47)と弟英志(ひでゆき)さん(22)も頭の後ろ側と側面から矢が刺さっていた。司法解剖の結果、好美さんとマユミさんの死因は外傷性くも膜下出血だった。英志さんの頭には2本の矢が命中しており、死因は今後調べる。
野津容疑者は矢を連続して発射せずに時間をおいて1人ずつ襲ったとみられ、家族に気付かれないように至近距離から不意打ちした疑いがあるという。「家族全員を殺すつもりだった」と供述している。
重傷を負った伯母の百合江さん(49)=兵庫県西宮市=は、首の左側から矢が貫通していた。野津容疑者は「伯母は電話で呼び出した」と話している。
県警の調べに対し、野津容疑者は最初に好美さんを撃ち、その後に英志さん、百合江さん、マユミさんの順に撃ったと供述しているが、詳しい状況は分かっていない。
県警は6日、野津容疑者を百合江さんに対する殺人未遂容疑で神戸地検に送検した。【韓光勲、中田敦子、岸桂子】