新型コロナウイルス感染拡大の影響により、3月1日から臨時休館していた「すみだ水族館」(東京・墨田区)が15日、約3か月半ぶりに再開した。
人気の生き物のひとつがチンアナゴ。来館した子どもたちは水槽の前で大喜びだった。砂から顔を出す愛らしい姿に、「あ、出てるね。出なくなっちゃったんだよね」と、笑顔で話す来館者もいた。
休館中は、約300匹のチンアナゴたちが人間の存在を忘れてしまったのか、砂に潜って隠れがちになり、飼育スタッフが健康状態を確認するのが困難になってしまった。そこで同館は「緊急開催!チンアナゴ顔見せ祭り!」を企画。5月3~5日に、ビデオ通話アプリ「FaceTime」を使って、自宅にいながらチンアナゴと“対面”できるようにして、チンアナゴに人間の存在を思い出させることを試みた。
水槽前の5台のタブレット端末を通して、5分程度を目安に、多くの人が「顔見せ」した。同館公式ツイッターによると、3日間で世界各国から100万件を超える着信があり、ライブ配信の視聴者数は200万人以上となった。
開催した3日間で、日を追うごとにチンアナゴが顔を出すようになったという。ただ、この日の開館直後は、チンアナゴたちは緊張していたのか、数十匹ずつとやや控えめな“顔見せ”。母親と一緒に江東区から来た3歳の女児は、妹の1歳の誕生日祝いも兼ねて来館したが、「チンアナゴが…あんまりいなかった」とちょっぴり残念そう。母親に「また見に来ようね」と声を掛けられていた。
中村雄介館長(44)は、チンアナゴの「顔見せ祭り」を「すみだ水族館のチンアナゴを皆さんに注目していただいて良かった」と振り返り、再開後のチンアナゴについても「今日からお客様と直接お会いできるということで、徐々に慣れていくのかなと思います」と話した。