昨年のたばこ火災死者35人 過去10年で最多 寝たばこの「無炎燃焼」に注意 東京都

東京都内で2019年、たばこの不始末による火災の死者が35人に上り、過去10年で最多だったことが東京消防庁のまとめで判明した。半数近くは寝たばこが原因とみられる。寝たばこは炎が上がらない「無炎燃焼」になりがちで、火災に気づくのが遅れる場合があり、注意を呼びかけている。
同庁によると、昨年住宅火災で亡くなったのは83人(前年比17人増)だった。約4割の35人(同9人増)がたばこの不始末が原因。うち寝たばことみられるのは16人(同9人増)だった。たばこが原因の火災死者数は2015年が16人(うち寝たばこ疑い8人)▽16年11人(同3人)▽17年18人(同10人)▽18年26人(同7人)――だった。
寝たばこの火災は、火が布団などに引火しても炎が出ない無炎燃焼を引き起こす場合がある。最初は煙がほとんど上がらず火災に気付きにくい。発見が遅れると、一酸化炭素(CO)中毒で体が動かず避難できないまま死亡してしまうこともあるという。同庁が8畳程度の部屋で行った再現実験では、発生の約30分後には寝ている人の口元のCO濃度が運動能力を失うほど高くなった。
同庁の担当者は「特に飲酒後の寝たばこは火災に気づくのが遅れることが多い」と注意を促している。【鈴木拓也】