群馬県の山本一太知事は25日の定例記者会見で、インターネット上の匿名での投稿で中傷被害に遭った人を支援する条例を制定する方針を表明した。条例制定で悪質な投稿を抑止するとともに、今秋にも被害者からの相談を無料で受け付ける一元的窓口を設置し、専門家による法的助言や心のケアにつなげたいとしている。県によると、制定されれば都道府県で初の条例になるという。
ネット上での匿名投稿を巡っては、女子プロレスラーの木村花さん(22)がネット交流サービス(SNS)上で中傷を受け、5月に亡くなるなど社会問題となっている。
山本知事は自身もSNSを駆使し、ツイッターのフォロワー数は約22万6000人に上る。会見で「匿名の世界だと何を言っても許されるという勘違いが起こりやすい。誹謗(ひぼう)中傷を繰り返したら代償を払うという意識があれば傷つける行為は少なくなる。『群馬モデル』を全国に広め、ネット空間を健全にできれば」と条例の意義を強調した。
条例には、中傷被害者への支援とともに、ネットリテラシー(正しく理解し活用する能力)教育の推進などを明記する予定。支援策は、弁護士などによる被害調査や投稿削除手続きの助言のほか、心のケアのため臨床心理士や保健師を紹介することなどを検討しているという。【道岡美波、妹尾直道】