「辞職を」「本丸どこなのか」 現金受領の首長らに市民 河井夫妻選挙違反 広島

参院議員の河井案里容疑者(46)が初当選した2019年参院選を巡る選挙違反事件。県内の首長や地方議員からは、夫で前法相の克行容疑者(57)から現金を受け取ったとする告白や謝罪、釈明が相次いだ。政治不信を高める事態を県民はどう受け止めているのか。
江田島市の無職、山下徹さん(69)は「事件が明らかになった段階で、自ら説明した方が良かった」と苦言をした。江田島市選出の沖井純県議は克行議員から50万円を受領したものの「返金した」と説明した。「(県議選は)無投票当選だっただけに、やり場のない憤りを感じる。潔く辞職すべきだ」と糾弾しつつ「(県議時代の案里議員と)会派も違うのに、夫妻がまさか接触していたなんて……」と驚いた様子だった。
一方、東区の会社員、大歳正治さん(57)は「返しにくい事情もあったのかな。金の出所がよく分からないので同情する側面もある」と眉をひそめた。6選を目指した溝手顕正・元防災担当相との保守分裂選挙で、党本部は案里議員の陣営に、溝手氏陣営の10倍もの資金を提供していた。「大物議員や首長らには、政権ににらまれたら、という不安もあったのかも。だからこそ、本丸はどこなのか知りたい」と話した。
尾道市の自営業男性(27)も「案里議員の知名度の低さを挽回するため、金の力に頼ろうとしたのだろう。現金の出所をはっきりしなければならない」と言い、「受け取った首長や議員は説明責任を果たすべきだ。保身や責任逃れは許されない」と批判した。
安芸高田市の児玉浩市長は26日の記者会見に「まずは反省を示さなくてはいけない」と丸刈りで現れた。中区の主婦(56)は「丸坊主にするだけで辞職しないなんて、ねえ」と苦笑した。安芸高田市では市議会の正副議長らも受領を認めた。現金を受け取った政治家の多さに「みんなもらってるんだろうな、と思っちゃう」とあきれた様子だった。【小山美砂、渕脇直樹】